Q&Aのコーナー第十六回「なんで、スピリチュアルの先生によって言うことが違うの?」
Q.
私は今までスピリチュアルな教えをいろいろ学んできたつもりなのですが、どうも矛盾を感じていることがあります。
「ありのままでいいのだ」という教えがある一方で、「人生とは修行です」という教えがあります。
ありのままでいいはずなのに、修行が必要だとは一体どういうことなのか? それが理解できないのです。
A.先生の数だけ、真実があると考えてください。
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本当に、世には沢山の教えがある。
宗教も、既成の伝統的なものから新興宗教まで、無数にある。
スピリチュアルにしても、星の数ほどある。
確かに、骨組みは共通するような部分はあるが、細かいところで個性がある。
一体、どれを信じたらいいのかしら?
どれが『本物』なんだろう? と考えてしまう。
私も、昔思っていた時期がある。
真理というのは、たったひとつのはず。
何か一番正しいものがあって、それ以外は誤り。
だったら、その本物だげが生き残って、違うものは自然淘汰されていくのでは?
なのに、人類歴史がこれほど長く続いても、宗教がひとつに収斂されていく動きはない。それどころか、逆に新興宗教や新しいスピリチュアルな教えが、どんどん出てくる有様である。
これは一体、どういうことなのか? と昔の私は首をかしげた。
この質問者の方も、スピリチュアルを学ぶ中で、色々な教えに触れたのだろう。
色んな先生の本を読み比べてみたのだろう。
確かに、比べたらゼンゼン違うことを言っているものもある。
こちらで「良い」とされていることが、あちらでは「おすすめできない」ということもある。こういう時、私たちはどうしたらいいか。
●自分にフィットする方を、選ぶのだ。
理論的に判断できないなら、もう感覚しかないっしょ。
気を付けるべきは、ひとつの教えに定着した人の陥りやすいワナである。
それは「自分が信じたものが一番で、他は間違いだ」というもの。
だから、自分が信じた対象以外に心引かれている人を、何とかしたくなってくる。
これが、宗教でいうオカタい言葉で伝道、というものであり、くだけた言葉で勧誘、と呼ばれるものである。
史上最高のおせっかい、と呼んでもいい行為である。
さて。
私は覚醒してから、過去の疑問を解消するとんでもない考え方に至った。
それは……
●真理がひとつ、というのは狭い考え方。
人の数だけ、真理がある。
どういうことかというと——
人間一人ひとりは、宇宙の創造主である。
ひとつの宇宙をつかさどるので、その人が真理と考えたものが、その人の宇宙における真理になる。(重力など、生きる世界の舞台装置の仕組みは除く)
そして、別の誰かがその人の教えに波長が合って、「これだ!」 と思った場合。
その別の誰かも、その真理に従って生きるようになる。
そこへ、他にも沢山の人が「それ、腑に落ちます!」と言って、我も我もと集いだす時。言いだしっぺの人を中心に据えて、ひとつの宗教集団ができる。
スピリチュアルの場合は、その方の講演会が催されるようになり、同調する人々が集う、という現象になる。
逆に、それに対して「それはちょっと違うと思う」「私には合わない」という人も少なからずいる。
そして、先ほどの集団とはまた違う教えを説く人物が出現する。
「わたしこっち!」ということで、同じように他の教えにしっくりきていなかった人々が、集い始める。
そしてまた、大きな集団を形成する。
そうやって、この宇宙には沢山の教えが連立することになる。
それぞれが、ひとつの国のようなものである。
ひとつの真理以外が淘汰されないで、それぞれの教えがそれなりに存続できる理由。すべてが、真理だから。(その信じる人にとっての)
そういう教理・教義がまかりとおる(効力を発揮する)フィールド(力場)が形成され、独特のワールドとして存在感をもつようになる。
ただ、最初は喜んでやっていても、途中で「これでいいのか?」と疑問に思ったりする人も出てくる。中には、やっぱり自分は間違っていたんじゃないだろうか? とまで考える人もいる。
その時に他の教えに目が留まり、「こっちだ! 今までの疑問に答えてくれるのは!」となり、鞍替えする。
言わば、日本に住んでいたが外国旅行をしてみて、そこが心底気に入ったので永住権を得て、日本からそっちに移り住むようなものである。
すっごく軽い言い方をしてもいいですか?
●真理の存在意義なんて、その人が好きかどうかである。
やっとこさ、ここで質問者の質問に戻る。
ある先生は、「ありのままでいい」 と言う。
ある先生は、「人生は修行だ」と言う。
どっちも、正しい。
ただし、それぞれの世界の中において、ということである。
ありのままでいい、という先生のもとに、それに魅力を感じた多くの人が同調して集まり、その真実を生きようとしているから、そういう世界が現実に生まれるのである。また、「人生は修行だ」という先生の主張に、「そうです。そうなんですよ!」と思った同調者があつまり、「修行が必要」だという真理が支配するワールドを形成する。
それぞれは独立した国家のようなものであり、その存在が許されている。
何たって、宇宙は自由なところなのだから。
懐が深く、人のどんな信念でも受け入れ、存続に力を貸してくれるのだから。
だから、あなたは何が本当なのか?と悩まなくて良い。
あなたがこれ!と気に入ったものが、あなたにとっての真実となる。
気に入らなくなった時点で、「あ、やめよ。やっぱこっち!」と替えればいいのである。たったそれだけのこと。
修行が好きなら、修行したらいい。あるがままがいい、というほうがしっくり来るなら、修行云々は自分の宇宙じゃない、と思って無視すればいい。
ある有名なスピリチュアルの本に、こういう考え方がのっていた。
●すべてのことは、すでに起こっている。
これから起こることも、すべて決まっている、というのだ。
例えば、あなたが自分は自由で、未来にはあらゆる可能性が秘められている、と思う。そして自分はその自由を行使して、ある人生の選択をした、とする。
でも、あなたが自由に選んだと思ってしたその選択をすることが、実はすでに決まっていた、というのだ。
このニュアンス、お分かりいただけますか?
だから、もうすべて起こっているんだから、あくせくしないで「お任せ」で生きたらどう?と。
肩の力を抜いて生きればいいんじゃないですか?、と。
それはそれで、ひとつの真理である。
その方が宇宙のあるじとして、そう決めたのだから。
いいや!それが真理で、この先生はそれをちゃんとキャッチしただけだ!と言う人はもう説得のしようがないので、この書から離れてください。
そして、その先生に心酔して、その同じ世界を私も生きたい!という似た波動の魂が引き寄せ合って、ひとつの世界を形成する。
そしてその自由は、守られるべきだ。
私のとらえ方はどうかというと。
この世界はゲームだと思っている。
皆さん。ゲームって、そのソフトのプログラムの範囲内では、自由ですよね?
右に行くように操作することも、左に行くように操作することもできる。行く手を阻む敵を撃破する選択もあれば、身をかわしてよける、という選択もある。
その無数の選択の果てに、ひとつのエンディングを迎える。
ハッピーエンドかもしれないし、バッドエンドかもしれない。
途中でゲームオーバーを迎えるかもしれないし、ゲームクリア! となるかもしれない。
つまり、ゲームソフトの中には、すべての選択の結果に至るまでが情報として詰まっているのだ。
ゲームソフトに何ギガバイトの情報量があろうが、ワンゲームで光の当たる部分なんてのは、一部ですよね?
ゆえに、人生で起こり得るすべての選択の結果がもうある、という点では私も同じ。しかし、自由に選んだそのことが、結果として起こるようになっていたというのは、少し違う。
あらゆる可能性の結果が、平行現実(パラレル・ワールド)として存在する。
すべての可能性がもうお膳立てされている、という意味では 「未来は決まっている」 。その中の、どの平行現実を選ぶかは自由であり、そういう意味では「未来は変えられる」 。
すべては決まっていて、お任せだという人生を生きたい人は、それでよい。
未来は自分の意思と力で変えられる、と考える人はそれを真実にして、そう生きたらよい。
すべては決まっている、とあなたが思えばそうなる。
宇宙の王たるあなたが選んだのだから。
未来は変えられる、とあなたが思えばそうなる。
宇宙の王たるあなたが選んだのだから。
そして、どこかの時点で今のが気に入らなくなったり、他の可能性に心引かれたりしたら、スマホの機種変更、みたく取り替えればいいのである。
最後に、誤解のないようにもう一度言っておく。
こっちが正しいとか、向こうが間違っている、とかはない。
その人の信念が真実となり、実際にバカにできない効果を発揮すること。
だからどの教えも、それなりに潰れずやっていけてるのだ。
どうか、自分の方がが正しいとして、論争するようなことがないように。
「それぞれ違って、みんないい。」
この言葉が、単に人間の個性の分野だけで言われるのではなく、考え方や思想・信条という分野でも適用されることを願う。
このブログに来てくれている皆さんは、きっと筆者の宇宙を面白いと思って来てくれている方々だと思う。決して、これが正しい、ということではなくて。
だから肩肘張らずに、これからも楽しくやっていきましょう。
賢者テラ
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