第2話:奮戦
「死ネッ!」
マウント=ポティトゥはそう雄叫びをあげながら、破壊の権化となった右腕を振り下ろす。しかし、彼の思惑は違った結果になるのであった。
ネーコ=オッスゥは重さ20キュログラミュある
結果として、ネーコ=オッスゥのたくらみは成功する。勢いよく振り回された
しかしながら、マウント=ポティトゥは初撃を防がれはしたが、もう一度、勢いよく上から下へ右腕を振り下ろす。自分の右側から
それもそうだろう。今まで、受け止められたことはあった右腕の振り下ろしを、眼の前の
マウント=ポティトゥが持てる力の全てを用いて、右腕を振り下ろす。そして、またもや、彼の予想外なことが起きることになる。
なんと、ネーコ=オッスゥは次の一撃はわざと
これがいけなかった。もちろん、ネーコ=オッスゥははじけ飛ぶ地面と一緒に吹き飛ばされることになるのだが、あまりにも勢いよく地面を叩いてしまったためにマウント=ポティトゥは態勢を自ら崩してしまうのであった。
右斜め前にのめりこんでしまったマウント=ポティトゥの右わき腹はがら空きになる。そこに炎を纏った
さすがは鋼鉄のように固いマウント=ポティトゥの身体である。神具である
「
ナナ=ビュランは
これに面喰らったのはマウント=ポティトゥであった。いきなり、自分の右わき腹から紅い炎が噴き出し、さらに熱が自分の肌を焼いていく感覚に襲われることとなる。慌てたマウント=ポティトゥは地面にめり込んだ右腕を引き抜き、そのままの勢いで、右わき腹に喰いつくナナ=ビュランを吹き飛ばそうとする。
「ッ……!!」
ナナ=ビュランは迫りくる剛腕をすんでのところでかわす。マウント=ポティトゥの右わき腹にめり込んでいた
ナナ=ビュランが
いくら自分が武具から手を放したからといって、炎はマウント=ポティトゥの右わき腹に確かに延焼していたのだ。しかしながら、その炎はまるで燃え広がるのを拒否したかのように、急激にその勢いを衰えさせるのであった。
(こいつの身体は普通の
火が効きにくい
しかし、そう認識していたこと自体が間違いであることをナナ=ビュランは思い知らされることになる。結果的に火が延焼していかない以上、こいつの身体は
マウント=ポティトゥは自分の右わき腹に不快感を覚えていた。自分の身体に異物が入り込んでいる感触に怒りを感じるのであった。しかし、その異物を抜き取ることが出来ない。それもそうだろう。彼の両腕は今、棍棒と化しているからだ。そのため、上手く、自分の右わき腹の異物を排除できなかったのである。
それがマウント=ポティトゥに出来た隙であった。その隙を見逃さずに観察していた男がいた。
「真打、登場ッス!」
マウント=ポティトゥの左側を大きく回り込んで走っていたシャトゥ=ツナーが地面を蹴り飛ばし、空中に踊り出る。彼は3ミャートルほどの高さにまで達し、さらに
「いってえええッス! なんなんッスか!? こいつの頭は鋼鉄で出来ているんッスか!?」
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