第58話_見えない傷と訓練所

 騒然とする演習場、己の服をぼろぼろにしながら、それでも背に守った子供達の安否を確認しようとイルムガルドは振り返る。しかし伸ばした手は拒まれ、誰に届くことも無かった。

「俺はこんな化け物じゃない、不思議な力があるだけの、普通の人間なんだよ、もう家に帰してくれよ!」

 恐怖を詰め込んだ視線だけが、彼女に注がれていた。あの時、イルムガルドの背が酷く小さく見えたことを、フィリップ・ビアスは忘れられない。


* * *


 訓練所の中で、No.101、フィリップの機嫌はいつも悪かった。WILLウィルへの加入同意は半ば自棄やけでしかない。故郷を去り、訓練所に入っても、彼は四六時中いらいらと八つ当たりばかりをしていた。職員はほとほと彼の扱いに困っていた。

「不味い飯、汚い部屋、硬いベッド、良いことなんて何にもない! どうして私がこんなことを!」

 誰に言う訳でもなく、空気に向かって怒鳴るように叫ぶ。長い髪を翻しながら廊下を曲がったところで、勢いよく人にぶつかった。軽いフィリップは体勢を崩して大きく仰け反るが、素早く伸びた腕が彼を支える。

「ごめん、大丈夫?」

 イルムガルドと彼が初めて顔を合わせたのは、この時だった。しかし、苛立ちを募らせていたフィリップにとって、それは良い印象では全くない。ぶつかったのは間違いなくフィリップからであったのだろうに、彼にはイルムガルドが己の進路を妨害した障害物としか思えなかった。支えてくれている手を振り払い、イルムガルドの身体を両腕で力一杯に押した。子供の細腕ではあるが、衝撃にイルムガルドが数歩下がる。今から思えば、その程度で怯む身体ではないはずなので、フィリップの腕を痛めないようにイルムガルドはわざと後ろに下がってやったのだろう。当然、何も知らないフィリップがそんなことに気付くはずもない。

「邪魔なんだよ! 前見て歩いてよ!」

 吐き捨てるようにそう言うと、フィリップはそのまま歩き去って行く。イルムガルドはその背を見送って、静かに首を傾けた。彼女の隣に立ち、随伴していた職員は心配そうにその顔を覗き込む。

「大丈夫だったかい、イルムガルド。ごめんなぁ、来て早々。後でちゃんと注意しておくよ」

「ううん、平気。あの子は?」

 この時のイルムガルドは、訓練所に到着したばかりで、施設内を案内されていた。WILLウィルの一員としての正式な登録手続きもこれからであり、彼女には番号すらもまだ与えられていない。

「あの子はNo.101のフィリップ。二か月前に登録された子だよ」

「ふうん」

 比較的柔らかな声で相槌を打っている当時のイルムガルドのことを、レベッカ達は少しも知らない。アシュリーに向けるような豊かな表情は既に失くしてしまっていたものの、口数は、今よりずっと多かったのだ。

 そうしてイルムガルド達から離れたフィリップは、その先でもまた新しく問題を起こしていた。建物近くには大きく変形した木があり、彼が能力を使用して操作したものであることが誰の目からも明らかだ。フィリップも、そのこと自体を言い逃れるつもりは毛頭ない。

「私の力でしょ! 何が悪いの? 何でお前らの許可が要るんだよ!」

「悪いと言っているわけじゃない、フィリップ、奇跡の力は分かっていないことが多いんだ、使用は慎重にしてくれとお願いしているだけだ」

 職員の声は何処までも穏やかなもので、懸命に彼を宥めようとしている。実際、能力の使用に関して厳密なルールは無い。許可の無い使用を禁止されるような者も居ないわけではないが、それは能力の特性によるものであって、奇跡の子ら全員へ適用されるものは存在しない。だが、訓練所に居る子達はまだ能力の使用に慣れていないことも多く、使用する際は職員らが立ち会っているのが通例となっている。フィリップにもそれは何度も伝えられているのだが、この日も、フィリップは苛立ちに任せ、八つ当たりするように近くの木々を乱暴に操作していた。手元だけの小さな遊びであれば見逃されたかもしれないが、通りかかった者が怪我をしそうなほどに木々を暴れさせており、見兼ねて職員らが止めに入る。結果、この反発だった。

「大体、故意じゃなくとも誰かを傷付けてしまったらどうするんだ? 奇跡の子だって、他の人と同じように、罪に問われてしまうんだよ」

「どうでもいいよ! 通報したければ勝手にすれば!?」

「フィリップ!」

 呼び止める職員を無視し、フィリップはその場から逃げるように走り去る。

 フィリップは、WILLウィルへと入る際に父親と大喧嘩をしていた。彼の父親は、フィリップの奇跡の力に気付くと同時に、無断でWILLウィルへと連絡を入れ、彼を加入させると言い出した。何も知らされていなかったフィリップは当然、父親の勝手な判断に腹を立てる。しかし彼の父親は「加入は名誉なことだ」「資格がある者は例外なく加入すべきなのだ」の一点張りで、フィリップの話など何も聞いてやらなかった。そんな聞こえの良い言葉は、全て嘘だ。少なくとも、フィリップにはそうとしか思えなかった。父親には嘘を吐くときに目を逸らす癖があり、告げている間に一度もフィリップを見ようとしなかった為だ。真実がどうであったかは分からない。しかし平行線の言い争いの末、聞き分けの無いフィリップに父親が手を上げ、頭に血の上ったフィリップは父親を殴り返した後で、WILLウィルへの加入を決めた。

 だが、「こんな家、私の方から捨ててやる」と啖呵たんかを切り、そのまま家族や使用人の誰ともろくに口も利かないまま家を出た彼は、それでもビアスを名乗り続けている。あれはラストネームを正式に捨てたモカのような覚悟ではない。子供の癇癪かんしゃくでしかなかったのだ。そしてそれは訓練所に入ってからも続いており、彼は日々、苛立ちを募らせながら過ごしている。

「気分最悪、もういいや、午後はサボろ。私は悪くないし」

 身を隠すように訓練所の裏へ回り込むと、更にフィリップは奥へと進んでいく。周りにある草木を、先程の言い付けに逆らうように手当たり次第、能力を使用して変形させた。自分の思い通りにならない人間ばかりに苛立っている彼にとっては、己の意のままに形を変える草木が、発散するのに丁度いい相手だったのかもしれない。しかし『限り』は唐突に発現した。左の脇腹への、鋭い痛み。思わずフィリップはその場に膝を付く。

「っ、い……、な、に、これ……」

 息をすることも恐ろしく思うほどの痛みに、声もまともに出すことが出来ない。耳鳴りがして、汗が噴き出る。誰か、と助けを願っても、自ら身を隠すように歩いてきた為に、付近には誰の気配も無く、フィリップは絶望していた。浅い呼吸を繰り返しながら、意識が遠のいていく。どうして自分はこんな目に遭わなければならないのだろうかと、目尻に涙が浮かんだ瞬間。汗でびっしょりと濡れたフィリップの額に、冷たい手が触れた。

「……どうしたの、お腹、痛い?」

 残された力で視線を上げれば、イルムガルドの姿があった。つい一瞬前まで、誰も居なかった。誰の気配も、周りには無かったのに。不思議には思うものの、今はそれどころではない。声も出すことが出来ないまま、同意を示して何度か頷く。イルムガルドは彼の傍に膝を付いて、その身体を引き寄せた。

「抱き上げるよ。振動で痛みが増すなら、教えて。身体の何処か、強く握ってくれたら止まるから」

 そう言うとイルムガルドはその身体を難なく抱き上げた。彼女の方が背は高いとはいえ、細く未成熟な少女の身体に容易く抱き上げられてしまったことに、朦朧とする意識の中でもフィリップは驚いていた。様子を見ながらゆっくりとイルムガルドが歩き出す中、幸い、振動で痛みが増す様子は無い。痛みが酷すぎて分からないだけである可能性もあったが、フィリップはイルムガルドの歩みを止めようとせず、その腕に身を任せた。

「このまま医療班とこ行くから、もうちょっとだよ」

 イルムガルドはずっと、フィリップの小さな背を擦ってやりながら歩いていた。痛みと安堵がない交ぜになり、フィリップの目からはいつの間にか涙が零れている。時折喉を震わせる音が響き、その度に、イルムガルドが柔らかく「大丈夫」と繰り返した。その声に少しずつ力を緩めたフィリップは、救護室へと辿り着く前には意識を手放していた。

「――ありがとう、イルムガルド。本当に助かったよ。大事に至らなくて良かった」

 次に彼が目を覚ました時には、少し遠くから、そんな声が聞こえていた。目の届く範囲には姿が無いが、救護室、フィリップが寝かされている部屋の外で話をしているらしい。

「あの子どうしたの?」

「ああ、きっとあれは彼の『限り』だな。どうやらあの子の場合は、脾臓ひぞうに負担が掛かるらしいなぁ」

 奇跡の力に関する『限り』について、職員が簡単にイルムガルドへと説明する。持っている子も居れば、確認されない子も居る。内容も一人一人が違っていて、詳しいことは分からない。フィリップは、例えるなら突然速いペースでランニングした時に脇腹が痛むような症状の『限り』らしい。そして彼の状態を見る限り、痛みの程度はそれよりも酷い可能性が高い。イルムガルドはそれを聞きながらのんびりと首を傾ける。走った時に脇腹が痛くなった覚えのない彼女には、想像しにくいものであったようだ。

「普通は安静にしていれば自然と収まるはずだが、奇跡の力の影響なら、そうとも言いきれない。気を付けてやらないといけないなぁ。……ああ、いや、今は落ち着いているよ、もう大丈夫だ」

「ふうん」

 その会話の後すぐにイルムガルドの気配は無くなり、職員達だけになった。おそらく、イルムガルドは午後の訓練に真面目に参加しに行ったのだろう。ただ、興味なさげな最後の声に反して、訓練を終えた彼女はすぐにフィリップの様子を見に戻ってきた。

「もう痛くないの?」

「あ、うん、痛みは、ないよ」

「そう、よかったね」

 パイプ椅子を引き寄せて座ったイルムガルドは、ベッドの方へ身体を向けるでもなく、心配そうにフィリップの顔色を覗くようなことも一切無かった。その涼しい横顔を見ながら、フィリップは助けてくれたことに対するお礼を上手く伝えられず、黙り込む。勿論イルムガルドがそんなことを気にするはずもない。徐にベッドの横で手に持っていた包みを広げておにぎりを食べ始めた。

「それなに」

「ん、晩ごはん。食べる?」

「いや、私はさっき食べたから……」

「そう」

 フィリップの様子を早く見に来る為に、食堂で取らずに持ってきたようだ。彼女なりに容態の心配はしていたらしい。顔にも態度にも、少しも表れてはいないのだけど。

「そんなのでいいの?」

「んー、何でもいいよ、お腹膨れたら」

「欲が無いんだね」

 此処の食事を『不味い飯』と称していたフィリップからすれば、おにぎりだけを夕飯とするイルムガルドは違和感でしかない。けれど首を傾けるイルムガルドにはそんな意識など無い。はたから見ればそういうものなのかと、フィリップの意見の方にこそ、不思議そうに眉を上げていた。

「食べられるだけ、今までよりマシだから」

 言葉通りだ。彼女が送ってきた生活を考えれば、身を削って働かなくとも毎日欠かさず食事が与えられる生活など、贅沢にも等しい。少しの憂いも宿さない横顔に、フィリップは少し目を細めた。

「イルムガルドは、どんなところで暮らしてたの」

 小さなおにぎり二つをイルムガルドが食べ終えるのを見守ってから、フィリップは静かに問い掛ける。イルムガルドは一瞬だけ視線をフィリップに向けた後で、それを空中の何も無い場所に少し彷徨さまよわせた。表情には何も浮かばなかったけれど、彼女の中には何かの感情は巡っていたのかもしれない。話し始めはとても静かで、話すペースはとても遅くて。ぽつぽつと語る様子が、彼女なりの心の表れだった。

 イルムガルドが生まれた街。女性ばかりの街。孤児である彼女。貧しい街で、子供のイルムガルドが食べていくのは本当に厳しいものだった。十三歳で売りをするようになるまでは、何も食べることが出来ない日があっても少しも珍しくなかった。売りをしてからは少し安定したが、裕福とは無縁だった。勿論、歳下のフィリップに売りをしていたことをイルムガルドが語ることは無く、『一定の収入がある仕事』と濁しながら話した。

「だから、此処に来たの? お金の為?」

「……ううん」

 短く否定をしたイルムガルドがのんびりと立ち上がり、パイプ椅子を端へと戻す。小さな窓に切り取られた夕暮れの空をぼんやりと見つめて、呟いた言葉は何処か寂しそうだった。

「街の人達が此処に行けって言うなら、他に、行くところは無いから」

 その言葉に、フィリップが目を大きく見開いて、シーツを握る。遠くを見ていたイルムガルドはそれに気付かない。

「だけど此処の人らは、此処に居ていいって言うから、それでいいと思って」

 静かに語られた理由に、フィリップの目からは、大粒の涙が零れた。二人の生まれ育った環境は何もかもが違うのに、今置かれている状況は、同じなのだと知った。フィリップにはもう、行き場なんて何処にも無い。家長である父がフィリップの居場所を家ではなくWILLウィルだと言ったのだ。初めからそんなことは分かっていたのに、今まで恵まれ過ぎていたフィリップには受け入れることが出来なかった。己の立場はまだ変わっていないと信じていたかった。甘やかされて育っただけのフィリップにこそ、どうしたって此処以外に生きる場所も、術も、もう失くしてしまっていたのに。

 フィリップの涙の理由をイルムガルドに理解できたのかは分からない。ただ彼が泣き止むまでずっと、イルムガルドはのんびりと彼の背を撫でてやった。

 この日以来、フィリップは指示に対して文句は言うものの、比較的従うようになった。周りに対して少々高慢で我儘であることは大きく変わらなかったが、イルムガルドの傍に行けば雰囲気は随分と柔らかくなる。そして最初は控え目に見えた甘え方も段々と過度なものになっていった。家族に対しての甘え方がそうであったのかもしれない。何にせよイルムガルドが少しも困った顔を見せずに受け止めていたので、職員らも止めることなく見守った。また、イルムガルドもフィリップが『限り』を起こす度に率先して駆け付けてやっていたので、それなりに彼を気に入っていたのだろう。

 少々扱いやすくなったフィリップに安堵していた職員達。そんな時、事故が起こった。

 演習時に使用されていた機体の一つが、故障によりオイルが漏れ炎上。そして避難の暇もなく、爆発した。当時演習場に居たのはNo.98から103の内、フィリップを除いた五名。フィリップは幸か不幸か、『限り』に関する検査の為に離れていた。

 爆炎に巻き込まれた者は居なかったが、飛んできた破片が奇跡の子らを襲う。イルムガルドが全員を庇った為、死者も重傷者も無かった。彼女が真っ先に助けたNo.100――テレシアは無傷。しかしその直後に大きな破片を身体で受け止めたイルムガルドが少し怯んでしまった隙に、小さな破片のいくつかがテレシア以外の三名に当たり、それぞれ軽傷を負った。突然の事故に対し、恐れること無く身体を張り、仲間を守ったイルムガルドは褒められるべきだろう。しかし彼女に浴びせられたのは恐怖の視線と、『化け物』という言葉だけだった。


「――さっきの何だよ!」

「君の気持ちは分かる、僕らだって同じだ、だが怖い思いをした子供達も、今はまだ精神が不安定で」

「うるさい! 今すぐあいつら全員イルムガルドの前に土下座させろ!」

「落ち着いてくれフィリップ!」

 機体が炎上した知らせに慌てて演習場の見える場所へ向かったフィリップは、爆発の瞬間を見ていたし、全ての声が聞こえていた。一連の出来事も、イルムガルドへと向けられた心ない言葉も。

「イルムガルドが何したんだよ! 皆を守ってただろ!」

「分かっている! ……職員は皆、分かっているよ、だけど」

 今は職員らの手によって事故も無事に処理され、怪我を負った子らの治療も終了している。頭に血が上っているフィリップとはいえども、職員らが忙しくしていることは理解していたから、一連の騒ぎが収まるのを待ってから救護室へと乗り込もうとしていた。しかし、職員らがそれを許してやることは無かった。彼らにとっては、怯えてしまった奇跡の子らも等しく、守るべき対象であったのだ。

 結局、テレシアを除いた三名は、イルムガルドを恐れ、現場を恐れ、既にリタイアが決まった。彼らはWILLウィルとして登録されても、戦場などに出されることは無い。テレシアも同じ希望を出していたものの、彼女の能力が特殊なものであること、そして、既に配属されるチームも決まっていたことから、職員らが何とか説得し、正式配属を手続きへと変わった。

「それってつまり、あいつをすぐにでもイルムガルドから引き離そうってことでしょ」

 職員は頷かなかったが、否定することも無く眉を顰めている。フィリップの怒りは増していく。職員らが、傷付けられたイルムガルドよりも傷付けたテレシア達を優先しているように思えてならなかったからだ。

「イルムガルドは? 今すぐ会わせて」

「それは出来ない。君の配属も決まった。今すぐだ。もう準備に入ってほしい」

「……は?」

 突拍子が無くも思える決定に、フィリップは一瞬怒りを忘れて目を丸め、職員を凝視する。

「No.100の配属と合わせて、君もタワーに送ることになったんだ。イルムガルドはこれからまた検査に入る。会う時間は無い。……イルムガルドにはタワーでもまた会えるよ、突然のことですまないが、聞き分けてくれないか」

 事実ではなかった。イルムガルドの検査は確かに予定されていたが、今回の事故に何の関わりも無いものであり、緊急性も無い。二人が会う時間を用意することは可能だった。しかしそれを望まなかったのは、イルムガルドの方だったのだ。テレシアとフィリップの配属を急いだのは、他の誰でもなく、イルムガルドが優先された結果だった。そんなことを何も知らないフィリップは、当然その決定に反発を示していたけれど、そのままイルムガルドと会わせてもらえることなく、タワーへ送られた。


 イルムガルドは、守りたかっただけだった。それにもかかわらず、故郷から去ることになった原因は子供を『守った』ことであり、今度は仲間を『守った』末に、『化け物』と呼ばれ拒絶された。

 彼女は、ただ黙り込んだ。泣くでもなく、嘆くでもない。まるで考えることを放棄したかのように反応は薄れ、応答が減った。職員が何をしてやろうにも、反応が返ることはほとんど無いままに、指示に従うだけの彼女に変わってしまった。フィリップのように反発ばかりであった奇跡の子よりも、手は掛からなかったかもしれない。だが、たった一人で演習場に立っていたイルムガルドの小さな背中を、訓練所の職員らは今でも「もう二度と見たくない光景だ」と悲しげに眉を下げる。

 そしてタワーに送られたテレシアとフィリップが遠征へ出されると、入れ違いを狙うように彼女もWILLウィルへ正式配属されることが決定した。

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