第70話軍団構想
1537年8月『日向国・土々呂城』種子島左近衛権少将時堯・9歳
「しかし父上様、国防に関しては各国に軍団を編成することで対応可能でございます」
「うむ、いよいよ正式に軍団を編成する時が来たか?」
正式には九州全土を支配してからが最適かと思いますが、準備は終わらせておきたいです」
「うむ、少将に任せるから存分にやるがよい」
「はい! お任せください!」
俺は大昔に朝廷が国ごとに編成していた国軍・軍団を復活させるつもりだった。そして奴隷や足軽で編成されている部隊だけで無く、国衆・地侍で編成されている部隊も軍団に加えるつもりだ。九州には朝廷や鎌倉幕府に縁のある名家が多いだけに、国司として軍団に加える事で家臣化した方が忠誠心を養えると考えたのだ。
だが完全に昔に戻した場合は弊害も多く、特に民に兵糧・武具・生活道具を自己負担させるのは無理無体だ。何より九州や東北の民に、京での兵役や大宰府での防人勤務は酷すぎる。
元々奴隷兵も足軽も衣食住は保証しているし、武具や生活道具も主人たる俺が貸し与えている。だから当然、各国に配備される軍団・防人軍でも衣食住は保証し武具・生活道具を貸与することにした。
そして今までは、5兵を最小単位として長の伍長、次に20兵の単位として長の廿長、100兵の長は百長としていたが、古代の軍団制を復活させるので、以下の部隊編成に改めることにした。
伍長・5兵長
火長・10兵長
隊正・50兵長
旅師・100兵長
校尉・200兵長
主帳・事務官
少毅・400兵長・少初位下
大毅・1000兵長・大初位下
そして弓隊・投槍隊・鉄砲隊などの各部隊を、各長が指揮して戦闘できるように教育訓練したが、今のところは隊正以上の者に戦術指揮が出来るようにしてある。これは実戦で鍛えあげられた国衆・地侍がいる事で可能となったものだが、多くの奴隷を国内外から購入したため、本願寺などの僧兵軍団より錬度は落ちしてしまっている。
平時には1人扶持1日5合の玄米を支給するだけなのだが、戦時動員にはボーナスとして別途以下の物を支給する。だが1人1人に支給すると事務実務が膨大になるので、火長の下で10人単位に支給する。
「火単位の1食料支給」
玄米・6升
塩・1合
味噌・2合
「個人貸与」
鉄砲・1
水火縄・10m程度
早合・50
弓・1
弓弦袋・1
予備弦・2
矢・50
矢入・1
槍・1
投槍・3
大刀・1
面頬・1
喉輪・1
籠手・2
佩楯・1
脛当・2
陣笠・1
砥石・1
蓑・1
飯袋・1
皮水筒・1
塩袋・1
脚絆・1
草鞋・2
「火貸与」
テント・1
駄馬又は牛・6
大八車・1
「隊正貸与」
角笛・1
「旅帥貸与」
法螺貝・1
「校尉貸与」
太鼓・1
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