第66話種子島右近衛権少将時堯が創り出したおもちゃ(興味のない方は飛ばして下さい)

「知恵板」

江戸時代(えどじだい)の頭脳(ずのう)パズルで、今のタングラムに当たるものです。いろいろな形の板(いた)をならべかえて、手本(てほん)のとおりの形をつくります。江戸時代に大流行(だいりゅうこう)しました。


「草双紙」

江戸時代中頃から江戸で出版された絵入り娯楽本、赤本・黒本・青本・黄表紙・合巻の総称で、江戸時代(えどじだい)の絵本です。右左1頁ずつ振り分けに木版摺りした和紙を2つに折り、普通、その5枚(5丁)を糸で綴じた10頁分が1冊、その数冊で1編の物語で、中身はむかしばなしや合戦(かっせん)もの、おばけのはなしなどでした。なかにはふくざつなストーリーをもつものもあったり、こっけいなギャグがまんさいのものもあって、いまのマンガにちかいものでした。


「泥面子」

直径3cm、厚さ3,4mmほどの面型に粘土を詰め、素焼きにして製造する土でできた小さなお面です。「メンコ」という名前はこの「小さなお面」というところからきました。あそびかたはのちの紙メンコとちがっていて、地面にかいた円や穴のなかになげいれたり、ほかの人のものをはじきとばしたりしてあそびました。


「組上絵」

あらかじめ絵柄の印刷された一枚の紙からたくさんのパーツを切り抜き、設計図にそって組み立て、一種のジオラマを完成させて楽しむものです。きりぬいてくみたてる江戸時代(えどじだい)の紙工作(かみこうさく)です。もともとはお盆(ぼん)のころのかざりもので、ろうそくといっしょにかざったので、正しくは「組上どうろう」「切組(きりくみ)どうろう」といいました。葛飾北斎(かつしかほくさい)など有名な浮世絵師(うきよえし)も絵をかいています。


「いろはかるた」

カードを使った主に正月に遊ぶ室内遊具ですが、元々は、平安時代の二枚貝の貝殻をあわせる遊び「貝覆い(貝合せ)」である。これとヨーロッパ由来のカードゲームが融合し、元禄時代頃に今日の遊び方となった。「かるた」はポルトガル語でカードのことです。もともとはトランプのような「うんすんかるた」のことでしたが、江戸時代(えどじだい)には百人一首(ひゃくにんいっしゅ)のような「歌かるた」や「いろはにほへと」の文字ではじまる「いろはかるた」がうまれました。


「絵双六」

 絵双六は室町時代(むろまちじだい)にうまれた、サイコロを振って、出た目に従って升目にある駒を進めて上がりに近づける盤上遊戯(ボードゲーム)。最初(さいしょ)の絵双六は仏教(ぶっきょう)の世界観(せかいかん)をしめした「浄土双六(じょうどすごろく)」で、江戸時代(えどじだい)になると「道中双六(どうちゅうすごろく)」などさまざまな種類(しゅるい)の絵双六がうまれた。


「貝独楽」

貝独楽はバイという巻き貝の貝がらでつくったコマで、平安時代に京都の周辺で始まったといわれ、バイ貝の殻に砂や粘土を詰めてひもで回したのが始まりといわれる。のちの「ベーゴマ」のもとになり、桶(おけ)の上にムシロやゴザをのせ、その上でコマどうしをぶつけあって遊ぶ。


「盤双六」

上流階級の婦女子のたしなみでもあった。出産にまつわる宮中行事として盤双六を行う(単にさいころを振るのみの場合もあった)慣習があった。また女性のいわゆる「嫁入り道具」の一つとして雙六盤(盤双六を遊ぶ盤)を持たせる慣習のある地域もあった。


「小倉百人一首かるた」

平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・藤原定家が選んだ秀歌撰を、木版画で印刷した物

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