第124話 生きるは死・死は生きる
次第に扉は、壊れつつあった。
その時に、潤は霊子に語りかけた。
「ごめんなさい。許して!」
霊子は力強く叩きつけた。
「何でもするから…許して」
振り下ろす鎌が、ピタっと止まった。
「今の言葉に、嘘はないのでしょうね?」
「はい。何をすれば良いのでしょうか?」
扉を開けた。
霊子は微笑みかけ言った。
「あなたの血と命を頂戴!」
鎌は、潤の頭蓋を砕いた。
ドシャ。
「な…何で?」
「神がいるなら、あなたは助かったかしら?それとも、罰を与えたかしら…ふふふ…アハハハハハ」
霊子は潤の頭を掴み、引きずって行く。
玄関まで行き、真の体を運ぼうとした。
記憶のかけらが、また頭に入って来た。
大きな光の玉に、顔を近づけた。
するとそこには、里奈や波、京子、瑠璃達の映像が光に映る。
「何これ?私、こんな所見た事ない。もしかして、こいつらの未来?…私を殺しておいて?…許さない…許すかぁぁぁぁぁぁぁ」
光の玉に体が入れる。
体を入れると、光の断片に白別世天高等学校から死別世獄高等学校に変わった。
「私が入ると、未来が変わるわけか。」
霊子は、他の顔も潰せば、光の玉のように出ると考え、しらみ潰しに顔を砕いた。
すると、黒い球体が現れた。
先程の光の玉より一回り大きい。
映像が途切れた。
「今の映像、やはり私が殺された時のあの世の記憶か!」
霊子は次の血を求め、探しに行った。
里奈達5人は、霊子の情報を求め、職員室に向かった。
章は不安げに、杏子の背中に隠れるようにみんなに話した。
「吉沢先生がいたらどうするの?俺ら殺されるよ?」
里奈が後ろを振り向き言った。
「黒板に書いてあったでしょ?理科室に運んでって、なら今は、職員室にいない可能性の方が高いよ。」
波の顔は、少しずつ生気を取り戻していた。
「ここまで来たら、びびってても仕方ないよ。」
章はより一層、不安になった。
杏子は後ろをちらっと見たら。
溜息が溢れた。
明日香は、周りの警戒を怠らず、常に四方八方を見ている。
暫く歩いていると、職員室に着いた。
里奈は掛け声をかけ、扉を開いた。
「行くよ?…いい?」
皆はこくりと頷き、里奈と共に入った。
しかし、吉沢先生どころか人1人いない。
机の上にあるファイルを手に取り見るも、全く関係のない物ばかり。
里奈達は、直ぐに職員室を出た。
すると、里奈に目に、直ぐ近くの左に曲がり角が入った。
里奈は覗き見た。
真っ直ぐに道があった。
波が慌てて声をかけた。
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