第107話 あの日の始まり

春香は泣き叫び、手当たり次第に懺悔した。


「ごめん。私、何の事か分からない、私…のせい…何でしょう?…ごめんなさい。」


霊子は威嚇するように、春香の前にドカンと斧を置いた。


「何の事か、分からない?…私を…殺して…置いて?…死死死死死」


斧を大きく持ち上げ、轟音が響き渡る程、勢いよく振り下ろした。


春香の右足首が盛大に飛び、美雪の方へ落ちた。


「ギャアァァァァァァ」


美雪は飛んで来た足に、悲鳴をあげた。


「きゃあぁぁぁぁぁ…ほ…本当に…ひ…人を」


壁に背をつけ、ズルズルとしゃあがみこんだ。


霊子は美雪に不敵な笑みを送った。


それは、次はお前の番と言う意味。


再び斧を振り上げ、左足に下ろした。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


流血し、霊子の足元は血の海となった。


霊子は美雪に近づき、足を強引に掴み、引きずりながら、春香の左隣に並べた。


美雪は横にいる春香を見ると、既に意識は朦朧として既に虫の息だった。


美雪の恐怖は高ぶった。


これから、自分もこうなるの?。


私も死ぬの?。


霊子は畑仕事をするように手際良く、淡々として美雪の両足を切断した。


悲鳴が響き渡る。


悲鳴だけが部屋の中を、木霊する音。


「よし、じゃあ、最後の締めにしましょう。」


春香の腹部目掛けて、斧を振り下ろした。


直ぐに斧を引っこ抜き、霊子は溢れる血を吹き出した。


ビールを飲むように血の一滴も溢さず腹部を舐め回した。


「ふー、味はまぁまぁかな?次は美雪だね!どんな味がするのかな?」


話しが終わると同時に、斧を振った。


悲鳴を合図にするかのように、すかさず腹部に溢れる血を飲みながら、腹部に手を弄り入れた。


「うん。美味しー、血、つまみが欲しいな。何かあるかな?」


腹部から陽を引きずり出した。


「なっがーい。美雪、これ食べて良いですか?…おーい返事しろー…食べちゃいますよ?」


陽をフランスパンを食べるように齧り付いた。


「あー、ソースが悪いのかな?…春香と美雪のソースを混ぜれば良いんだ。」


美雪の血の付いた陽を、春香の腹部に入れた。


取り出すもの、あまり血が付いてない。


霊子は血を出すため、斧を取り胸辺りまで切り裂いた。


「ソースがいっぱい出ました。ありがとね春香」


再び春香の内部に入れ、たっぷりと血をつけた。


「わぁ、デミグラスソース見たい。」


口に2人の血が付いた陽を入れた。


むしゃむしゃ。


「美味しーです!ご馳走様でした。」

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