未完成交響曲

遠いままでいい

近づけばきっと崩れ落ちる領域

戸惑う眼差しを見るくらいなら

僕は封印する

愛も泪も成長も――


君を手放すことは

靑の不在そのものだ

その苦痛にかじかむ魂を

癒せるのもまた君だけなのに


これほどまでに調和しない和音は

それでも麗しさに染めぬかれ

鳴り続けてゆくのだろう


君なき世界で

終曲フィナーレを迎えることなく

響き続けてゆくのだろう

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