明けそめるとき

作者 烏目浩輔

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109人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

読者を引き込む構成力、丁寧かつ鮮やかな描写力、ここには短編に必要な全てがある。
私たちが過去の何かを少しずつ、少しずつ忘れ去って生きていかなければならないとして、それでも残るものは一体何なのか。そしてそれは何故なのか。

忘れられない「誰か」がいる全ての人に一読をおすすめします。

★★★ Excellent!!!

時が経って、タイトルも、作者も、どこでどう読んだかすら忘れてしまったのに、何故かストーリーだけ心に残り続ける作品がある。
このお話もきっとそうなるだろう。

舞台は夜の展望台。
どうやらただならぬ雰囲気の男女二人。
だがその後、星が落ちて来そうな夜空は徐々にその温度を変え始める。

最後の場所、その意味は何なのか?
明けそめるとき、一つの星がその空に瞬くのを私たちは気づかない。

カクヨムweb小説短編賞に推薦ができるなら、ぜひ大賞に推したい作品である。

★★★ Excellent!!!


 初めからどことなく切なさを感じていましたが、読み進め核心に近付く程それが如実になって行く……。

 この物語には不協和音的なものはなく、ただ優しさと切なさが詰まった物語だった。
 ファンタジー的な要素を含んでは居ますが、だからこそ素晴らしい物語に仕上がっています。

 最後に彼女の願いはきっと叶ったと私は信じています。皆さんならどう感じるでしょうか?

★★★ Excellent!!!

読者選考期間の最後の最後に素敵な小説に出会ってしまいました。
秘密の開示という仕掛けを絶妙に使った物語で、主人公の切なさも痛いほど伝わってくる佳作でした。
ヒロインの面影を胸に抱きながらも、彼は前を向いて生きてゆくのでしょう。
もう二度と会えない人のことを想うと、悲しみや切なさが湧き起こってきますが、そのやりきれない気持ちを慰撫してくれるような、優しさに満ちたストーリーに癒されました。

★★★ Excellent!!!

この小説で非常に印象的だった一文があります。

「人は死んでも星にならない」
「私は空にはいない」

人は死んだら天国か地獄に行けるというはなしを小さな頃から聞かされて育った私たちです。
未練を残さずに亡くなってしまった人間とはいるのでしょうか?
私はきっといないと思っています。
まだああしたかった、こうしたかった、と想いを残しながら、死にたくないのに死んでいのではないでしょうか。
だからこそこの「人は死んでも星にならない」「私は空にはいない」というのが死者の本当の心の叫びであると思います。

ぜひともこの切なくも美しい物語を一読ください。

★★★ Excellent!!!

読み切ってみると、プロットには特別に新規性があるわけではないのだが、それに途中で気づかされた時の、胸が締めつけられるような切なさがあります。
夜空や展望台、夜の海の暗さ、空気の冷たさがイメージに浮かび、映像化しても映える作品ではないかと思いました。前半部分をさりげなく写し取るのが難しそうですが。。

★★★ Excellent!!!

この手のものって、人によってですが、全然来なくてイラっとするタイプと、グサッと刺さってウルウルされるものの2種類あると思うんですよ、とにかく我々は人なんで。

私は見事にウルウルさせられました。術中にはまったわーはまった。いやーはめられた(感謝

前半後半に「分けた」素晴らしさ、そして前後できっちり書き分けられている構成。伏線の張り方に適切な回収。素晴らしいです。

★★★ Excellent!!!

ネタバレになりかねないので深くは書けませんが、前半と後半ではセリフの意味合いに変化が……。作品を読み終えた後、もう一度、前半を読み返してみると、不思議なことにまた別の印象を受けると思います。
思いやりとか優しさって受けると嬉しかったりするものですが、切ない時もあるものですね。

短いけど巧妙で秀作。

★★★ Excellent!!!

満天の星空の下で話す、ずっと一緒に過ごしてきた男女。

お話の中盤から「あれ、まさか・・・」
後半は、ただただ涙。
読み終わると、切なさを感じつつも温かい気持ちに。


お互いを思いやる純粋な心。
綺麗な文章。
前編を思わず読み返したくなる話の運び方の上手さ。

とっても素敵な作品に出会えました。

★★★ Excellent!!!

静かに始まる。

丁寧にそっと、音もなく張られた伏線。

彼女の思い、彼氏の言葉。

なんだか二人、気まずさを孕んだ空気ばかりを吸っては吐いている。

りんっとなる。

伏線が収束していく。

切なさに胸が締め付けられる。

凍り付いた星空よりも、多分温度を感じたはず。

だから彼が目にした彼女の微笑は、きっと星よりも輝いていた。

そう思う。

★★★ Excellent!!!

 彼氏と二人で展望台にやってきた主人公。その展望台からは絶景と満天の星空がよく見えた。そしてその展望台には、不名誉な呼び名もあった。
 季節は冬。雪が木々の上にわずかに残る。
 冬の星空は乾燥して水蒸気が少ない分、星がより鮮明に見えるのだ。
 主人公がかつて言ったわがままを、彼氏は覚えていてくれた。
 しかし彼氏は、主人公に二つの秘密を抱えていると告白する。

 果たして、その秘密とは?
 主人公はその二つの秘密を、受け入れられるだろうか?

 文章がきれいで、とても整っているという印象を受けました。
 冬の夜空の描写や二人の距離感が良かったです。

 是非、御一読下さい。

★★★ Excellent!!!

失われたものはそこに留まり。
けれど時間は確実に刻まれていて……いずれ別れがやってくる。

後半は、そういうことだったのかという驚きと、だからこそどちらにも非はなく、今が「最後」である必要があるのだと感じました。
そうして人は前に進んでいく。

これほど短い作品なのに、ぐっと胸にこみ上げてくるものは切なく最上質の読後感。
めぐりあえてよかったと思う作品です。

★★★ Excellent!!!

両思いが片割れになってしまった時、乗り越え方って色々あると思います。

これは、片割れになってしまった後に、それでも形を支えようとして来た、もう片方の優しい思いの物語です。

切ないですが、そんな相手に恵まれればとても幸せです。

★★★ Excellent!!!

前編で、興味を引き、後編で裏を返す。
まさに、人を感動させる理想の小説といっても過言ではありません!
私も、読んでいて、思わず声が出てしまいました。
6000字ちょっとで、ここまで感動できる作品を作れるとは、お見事です!
タイトルの意味も読み終わると、納得!っといった感じです!

すばらしい一作をありがとうございます!

★★★ Excellent!!!

前編、後編の短編でしたがもっともっと読んでいたかったという感想を持ちました。

でも、極限まで削ぎ落とされた表現だから、逆に素晴らしい余韻を残してくれたのではないかと思います。

少し不思議な世界観で進むストーリーに惹き込まれました。

風景の描写もとてもわかりやすくて、想像しやすくて、お話に没頭できました!

恋愛や、愛などのテーマ、お好きだったら必読でしょう。