第225話 高宮君の怖い話~鏡の向こう側中編その3~
俺「どこに行ったんだよAは!」
C「う~ん・・・わかんないなぁ。トイレじゃないとしたら他に用事はないし。」
俺「てか、いつからいないんだよあいつ。」
C「僕が起きた時にはいなかったよ。」
俺「その前に俺が起きてんだけど、その時もいなかったんだよ。だいたい二時間前ぐらい。」
C「え!?二時間以上もいないの!?」
俺「バッ!?声が大きいって!?」
D「うん?どうしたの?」
Cの驚いた声で起きたDに事情を説明し、ついでにBも叩き起こした。
それから俺たちは先生に黙って探し回ったんだけど、Aは何処にもいなかったんだ。
俺「やっぱいねぇな。」
B「・・・なぁ。」
俺「何だよ?」
B「いや、見間違いかもしんねぇんだけど・・・やっぱいいわ。」
俺「何だよ!気になるだろ!」
B「いやよ・・・。」
Bは急に誰かの視線を感じたそうで、辺りを見回したらしい。
すると、あの鏡だけがある建物の中に白いような、薄いピンク色のような何かが自入って行くのが見えたそうです。
Bは見間違いだって訴えてきたけど、そこ以外は探してしまったために、俺たちはその建物の中を見てみることにしたんだ。
B「やっぱやめね?」
俺「今さらだろ。」
B「けど、怖いじゃん!」
C「でも、ここ以外にA君見当たらないし。」
B「けどよぉ・・・。」
D「んじゃ、Bはテントに戻れば?」
B「嫌だ!怖い!」
俺「もう気は済んだか?開けるぞ。」
恐る恐る鏡のある建物の中を見てみると、そこに大きな鏡の前で眠っているAの姿がありました。
俺「A!!」
急いで駆け寄ると、Aは熟睡していて別におかしなとこはなかった。
B「な、なんだよ。ビビらすなよなぁ。」
C「でも、無事でよかったよ。」
俺「とりあえずテントに戻ろうぜ。」
D「だね。」
結局次の日に起きたAはとても元気だった。
Aに昨晩のことを聞いてみると、ぐっすり眠っていた以外に何も覚えていないそうだ。
俺たち4人はなんだったんだ?って思ったけど、Aが元気なら気にしなくていいかなって、思ったんだけど。
おかしなことは次の日の夜も起きたんだ。
臨海学校の2日目。
この日の予定もすんなり終わり、昨日と同じように俺たちはご飯を食べ、風呂に入り、テントに入った。
テントに入るとAはすぐに寝てしまい、俺たち4人は少しの間起きていたが、いつの間にか眠ってしまった。
俺「ん?さむ・・・い・・・?」
寝てからどのくらい経ったかはわかりませんが、またAがいなくなっていたのです。
俺は二度寝したい衝動を抑え、Aを探しました。
やはりトイレにはおらず、あの建物を見に行くことにしたんです。
俺「お~いA。」
俺が建物の中を見てみると、そこには目を疑う光景があったんです。
A「あひゃひゃ。」
Aが誰かと談笑していたんです。
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