第73話 ダーレー様との話し合い

ダーレー様と繋がったセバスチャンは色々聞きたい事があり話し出す



「お久しぶりですダーレー様。お告げの馬には無事に巡り合え王妃様が所有する事になりました。私は良い雌馬を集めてフューチャーシップと交配して改良された品種の馬サラブレッドを広げて行きますのでこれからも見守って下さい。それとこれはお供えの人参です。是非納めて下さい」


「セバスチャンよ其方の考え方はよく分かる。其方だけでは競馬文化向上は無理なのは十分承知している。色々な者を巻き込んで競馬の裾野を広げて最終的には国境を越えた競馬を見たいものだ。それと私は馬の神だが人参が好物ではないぞ!其方が良いと思った物を供えてくれれば良いのだ」




セバスチャンは少し苦笑いしながら話しを続ける「日本の競馬文化を持ち込んでも良いと以前話されていましたがゲート等の機械も取り入れていいのですか?」


「無論だセバスチャン。その為に其方をこちらの世界に転生させたのだからもっと無茶をしても良いのだぞ」


「分かりましたダーレー様。では遠慮なく行っていきます。後、他にいい馬が居る国は無いですか?」



「先日新しい馬を手に入れたばかりでもう次の馬を求めるか?」


「いいえ、今回はエイダンが丁度、モンサン帝国に買い付けに行くタイミングと重なったので頼めたのですが次はもっと計画して事を運びたいので目星を付けておきたいのです」



「そういう事なら次はエール王国かマロン王国に行くと良いだろう。共に比較的安全に国との出入りが可能でモンサン帝国に引けを取らない馬が居るからの。準備が出来たらどちらかの国へ行くと良かろう」



「ありがとうございますダーレー様。次は新しく建設が始まった周回コースの完成と

厩舎体制の変更、確立が済んでからですね。後、国で競馬を管理する団体を設立する計画を立てています。私が住んでいた日本の競馬会の真似なのですがよく出来ていますので参考にしつつ新しいルール等を決めて行きたいです。これからですけどね」



「分かったぞ。何時でも見ているので何かあったらまたお告げをしようではないか。ではそろそろ時間だまた会おう」



意識が戻りセバスチャンは立ち上がりお供えで持って来た人参をシスターナナイに渡すとシスターが「今日はどうされたのですか大量の人参をお供えされて」


「はい、神様は馬の神様なので人参が好きかと思い今回沢山お世話になったので用意したら安易な考えをするなと叱られました。これは皆さんで料理にして召し上がって下さい」


教会でのやり取りを終えたセバスチャンは屋敷に戻り部屋でダイジンとジャスミンから屋敷改築の状況とセバスチャン家の使用人の仕事ぶりの報告を受けて特に問題は無いので明日、ジャスミンに改築現場に軽食と飲み物を持って行くように指示を

行う。ダイジンにはまだ硬さが取れていないのと他の使用人への指導がキツく見れるのでもう一度初心に戻りターシャやモトコから教えてもらった事を思い出しながら

バトラーとしての立場と役割を考える様に伝える



「やっぱり風呂はいいよね~落ち着くよ」セバスチャンは部屋でのやり取りを終えた後、湯浴みをして身体の汚れを落としさっぱりしてから食堂に向かうとセバスチャンを除く全員が食事を取っておりエリータから「兄さま、今日はロマンお兄様が鹿狩りに行かれて新鮮な鹿肉が届けられてジョエルが素晴らしい料理にしてくれました。早く食べましょう」


「それはいいタイミングで帰ったな。では頂こうかな。シューリ、ジョエルに声を掛けて来てくれるかな」「畏まりましたセバスチャン様」



ルクレール家の食事は一般的な貴族と違い発言の場である。食べながらお互いに情報交換などを行い対策を立てたりと地球で言うランチミーティングの様な光景である



食事も終わり各自部屋に戻る時にターシャに紅茶を持って部屋を訪ねて欲しいと伝えセバスチャンは自室に戻る



報告書を纏めているとターシャが来たのでテーブルに座る様に促す



「呼び立てて済まない。じつはダイジンの事なのだが・・・・・」

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