第52話 プロローグ
「和雄殿は私の思った以上に進めてくれるな~。力を過信せず協力を求めていから皆が付いて来てくれるのだよ。侯爵一派の謀反位は想定内だから今後も頑張ってくれたまえ和雄殿」
人馬神ダーレーは和雄=セバスチャンの活躍を見て睡眠中のセバスチャンにお告げみたいな声掛けを行っていた。寝ているセバスチャンはうなされておりその姿は悪夢を見ているような寝姿で額に寝汗をかいていて「あぁごめんなさい」と何に謝っているのか分からないが少し可哀そうになりダーレーは「何故か苦しんでいるのでここいらで止めておきますか」
セバスチャンは何とも言えない気分で起床して余りの寝汗に今回の人事で見習いからハウスメイドに昇格したマリアを呼び身体を拭くためのお湯を準備させる
お湯を準備して戻って来たマリアは「セバスチャン様、寝間着を脱いで下さい。私がお背中を拭きますので」
「えっ!」と素っ
「いいえ。旦那様は一言も言われた事は無いです。時折、奥様が拭かれる事はありましたが」
「う~んマリアは駄メイドかな?普通、貴族である主人の日常を家族とは言え話すとはあり得ないぞ。そんな様子では外のお使い等には到底使えないから。とりあえずターシャには話しをしておくから二度とない様に」
「え~ターシャ様に怒られるのは嫌です。今後は気を付けます」
マリアはターシャの名前を聞いて少し青い顔になり足早に部屋から退室する
「見習いから昇格したメイド達が増えたから行儀作法を改める様に父上とターシャに話しをしないといけないし、私の屋敷に移動する者もいるからね」
セバスチャンは競馬終了後、正式に男爵に叙爵され新しいルクレール家の家長に
なり王都内に屋敷を与えられ(コレーロス一派から没収した屋敷の一つ)領地も
ルクレール家本家の隣の旧子爵領が領地になり(国王陛下が融通したと思われる)
ルクレール家は貴族の中で強大な力を手に入れたと周囲の貴族から見られており
より一つ一つの行動に注意が必要になった
マリアの話に戻るが新たに貴族に叙爵されたり領地を拝領されたりと貴族たちは
絶対的に使用人が不足している。ルクレール家では自分の家で躾けたメイドは見習いから各所属に振り分け卒業になったがまだまだ未熟な点もあり目が厳しくなるのも当然で先程の件も家令のターシャに伝えないと暇を出した時に他所の貴族に雇われた時にルクレール家で働いていたメイドは質が悪いとなるので使用人の教育は厳しく行っている
寝汗を拭き下着から全部着替えたセバスチャンは食堂に向かい、父上とターシャに
先程の件を話し改善を提案する。それとコレーロス一派が処分されて解雇になった使用人で使える者を雇入れる話しも進めて行く。
「さて今日も頑張りますかね!」
笑顔で馬に乗り王城に向かうセバスチャンだがこの後王妃様からとんでもない問題を押し付けられる事なぞ露知らず馬を走らせて行くのであった
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