098, 0-56 幕間・痴女銀狼の襲撃
・ヘルガの襲撃
前回のあらすじ
女だぞーーー!
「ゴブゴブ」と目をこするゴブリン共。
アタシの姿を見ると何故かナイフを持って襲ってきやがった。
意味わかんねぇし生意気だから一匹ひっぱたいたら死んじまった。
(加減間違えた・・・)
「ゴッ、ゴブッゴブッ」と慌てるゴブリンを安心させるため、とりあえず一匹押し倒して上に乗ってやりゃ何が目的なのかわかったみてぇでゴブリン共は大人しくなった。
適当に相手しても孕む気配がねぇ。
(まぁ、始めたばっかだしな)
ゴブリンと交わり、酒を飲み、保存食を食う。
つまんねぇからゴブリンに踊れと命令する。
死なねぇ程度に殴りつけりゃ言うこと聞くもんだ。
最初に死んだゴブリンから魔石を回収し、ゴブリンに芸を仕込み、気が向いたらゴブリンに乗っかる。
ゴブリンはどんな種族の
(マジかよゴブリンすら駄目なのか・・・)
銀狼族が他種族と子供を作れねぇのは呪いだなんて族長は言ってたが本当に呪いかもなこりゃ・・・。
そろそろ食料もなくなってきたし、一眠りしたら集落に帰るかな―――。
目を覚ますとゴブリン共はいなくなっていた。
(どこ行ったんだあいつら・・・)
干し肉食いながら酒を飲み「お~い、誰か~」と呼ぶと広場の入口から普人の男が現れた。
「おっ!ゴブリンじゃない」
格好からすると冒険者か、男は木箱から布を取り出しアタシにかける。
(ずいぶん紳士的な奴だな・・・)
裸のエロい女がいたら襲うもんだろ。
取り敢えず男がその気になるように抱きついてみると松明を持った女が広場に入ってきた。
「ジョニー、その女性は・・・」
(あ~~女連れだったのか)
まぁ、アタシほどじゃないが見た目そこそこいい女だ。
アタシのほうが乳がでかいぜ、と胸をグイグイ男の足に押し付ける。
だが男はその気にならないのかアタシの手を外して女に世話をさせようとする。
「アナタがいいです。おぶって下さい」
ゴブリンに襲われたと勘違いしてるみてぇだから、か弱い女を演じておく。
このカップルを引っ掻き回して遊んでやろう。
男の名はジョニー、女の名はセリーナ。
カップルかと思ったが会話を聞いてりゃ違うっぽい。
でもまぁ、カップルじゃなくても男はなかなか可愛い顔をしてるしな。もうちょっと演技するか・・・。
洞窟の裏に隠してた服を回収する。
「その服はどうしたんだ?」
(あ~~なんも考えてなかった)
「拾いました」
「そうか、拾ったのか。運が良かったな」
(馬鹿なのかこの女・・・)
女は間違いなく馬鹿だが男は口数が少ないし流石におかしいと思い始めてるみてぇだ。
でもまぁ、男なんておっぱい押し付けときゃ鼻の下伸ばす生き物だ。
アタシはジョニーにとにかく抱きつくがジョニーは全然なびいてこない。
(手強い男だ。落としがいがあるぜ)
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