孤独な姫に囁かれるは希望か、絶望か、それとも――?

帝位を取り戻すために奔走するイオストラ。しかし、歴史深い国に住まう神の兵<ヒルドヴィズル>たちが、それを許さない。
幾度も戦い、傷つき、悩むイオストラに、唯一の味方であるエルムはこう囁く。
君の願いを叶えてやろう――と。


女主人公であるイオストラを中心に進む、戦記物です。敵対するヒルドヴィズル達の強さにハラハラし、ひどくキナ臭い陰謀うずまく世界観にはどっぷり浸り…と、毎回更新を楽しみにしています。

困難な状況にあって、決して特別な力に頼らないイオストラに好感が持てます。また、決して彼女も万能ではない…だからこそ、抱く悩みに共感できます。

そして、彼女を支えるエルムが何ともミステリアス!
彼は真実イオストラの味方なのでしょう…けれども、どこか別の目的を持っているようにも思える。彼の囁く言葉は、さながら甘い毒のようです。飲み干してしまいたいが、そうすれば後戻りできなくなる…そんな危うさを孕んでいます。

果たしてイオストラは、玉座を奪還できるのでしょうか?
そしてエルムの真の目的とは?

女主人公が奮闘する、重厚なファンタジーです。是非、お読みください!