ヒトノモノ

作者 Kusakari

61

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★★★ Excellent!!!

当作品、全151話。話数に躊躇してしまう方もいるかもしれませんが、冒頭の一話だけでも読んでほしい。
・一話の文章量がコンパクトなこと
・難しすぎす稚拙過ぎない淀みない文章(ノーストレス)
・適切な情報量
そしてそれ以上に「次の話を読ませる」力が非常に強い作品であるため、気がつけばあっという間に十話読んでいると思います。

継ぎ接ぎだった物語が少しずつ花開き、進み、そして繋がっていく。淡麗でダークな味わいが話数を重ねるごとに膨らんでいきました。本作は、青春でキラキラで弾けるような――そういった美しさはないかもしれませんが、人間味溢れた、「生」と「葛藤」の美しさがありました。
ぜひご一読ください。

★★★ Excellent!!!

‪これは面白いなあ。
ジャンルとしては恋愛モノ?
純文学に近い。
家庭教師に憧れる男子高校生
先輩の自殺を15年間、気に病むカウンセラー
容姿に自信がなかったのに、綺麗になるたびにサディスティックになる女子高生。
関係ない様に見える話が絡み合い、人を愛する事の意味、儚さ、幻想。
そして人生の孤独について考えさせられる。
引き込まれて一気に85話まで読んだ。‬
続きも楽しみです。

★★★ Excellent!!!

この作品は複数の登場人物からの視点で構成されており、それぞれが自分の苦悩を持ち、それに藻掻いているシーンが沢山描かれている。所々に古典文学のオマージュ(漱石かな?)が施されていて、知っている人ならニヤリとする箇所もあるだろう。

人が異性を好きになるとは、一体何なのか。「好き」は性愛の対象と何が違うのか。「愛」と「好き」に、どれほどの差があるのか。「性愛」に卑しい印象を受けるのはなぜなのか。

潔癖な人格と衝動的な性とのミスマッチに、この作品の彼らは苦悩し続ける。
しかし、これは特別な苦しみではないだろう。
性というものを知ったときの衝撃に打ちひしがれる一人の人間の姿が、ここにある。