神名録4 サジュタリスとカーサ。

※は作者の補足


◎風の馬神サジュタリス。運命を視る千翼のカーサ。


サジュタリスはケンタウロスが信仰する神の1柱であり、カーサはハーピー等の鳥人が信仰する神の1柱である。

どちらもエリオスの神々ではないが、どちらも人間達から邪神とはみなされていない珍しい存在である。




◎サジュタリスについて


サジュタリスは風の男神であり、礼儀と武勇に優れた賢神である。

特に弓に優れ弓神とも呼ばれる。

ケンタウロス達に信仰され、同じ姿をしている。

月神オルギスに頼まれ、オーディスに武術を教えた。また、アルフォスに弓を教えたのも彼である。

モデスとは友好関係にあり、モデスがエリオス山から追い出された時、抗議してサジュタリスもエリオスの神々とは距離を置くようになった。

ただ、距離を置いてはいるがオーディスとは特に敵対しておらず、オーディスもサジュタリスと敵対する事は禁じている。

また、眷属同志の争いには互いに関与しないようにしている。

普段はキソニア平原にあるペリオンの丘に住んでいる。





※元ネタはケンタウロスのケイロン。


※神族並みの力を持つレイジ達がケンタウロスと敵対しているので、関与しようかサジュタリスは迷っているいます。





◎サジュタリス信仰


サジュタリスを信仰するのはケンタウロスだけであり、他の種族は信仰する事はほぼない。



◎サジュタリスの兄と同盟者


・雲の馬神イクセリオス。

サジュタリスの双子の兄だが、ナルゴルの神々ではない。

放蕩で略奪好き。ケンタウロスの負の側面を現したような神。

ケンタウロス達の神だが、あまり信仰されない。

今は行方不明。



・馬の女神エポニア

キソニア平原に住む馬とロバの女神。

サジュタリスとの同盟者。

馬の姿をしている。

馬達の守護者。





◎ケンタウロスについて。


平原に住む。馬の首にあたる部分が人の上半身になっている獣人。

キソニア平原にその大半が住み遊牧をして暮らしている。

男しかいない種族であり、雌馬や他種族の女性と交わり繁殖する。

ちなみに馬並みで人間の女性が大好き。特に人妻が好きで英雄の妻を寝取ろうとしたケンタウロスが毒矢でその英雄に殺されたのは有名な話である。

弓に長けた種族で強いが、粗暴なところもある。

気に入った相手なら他種族でも優遇する。

部族ごとにまとまっていて、ケンタウロス同志で争う事もある。

 

※ケンタウロスの元ネタはもちろんギリシャ神話。

そのケンタウロスの元ネタもスキタイやキンメリア等の遊牧民らしいです。



※ケンタウロスの弓は小さいが強力な複合弓。

木材と動物の骨等を組み合わせて作る。

冶金の技術は低く、鏃は骨か石が一般的。

人間から得た鉄製の武器を使う事もあります。




※サジュタリスもかなり強く、オーディスやアルフォスやレイジと互角に戦える。

ただ、キソニアにいてナルゴルにいる事が少ないので戦わない。



※この世界の一般的な馬

この世界の一般的な馬はノウマと呼ばれサラブレッドに比べると小型である。

現代の日本に連れてきたらポニーに分類される。

ただ、決して力が弱いわけではない。

基本的に一般的な馬は移動用に使われる。

かなり高価であり、普通の人は手に入れる事ができない。

貴族か金のある商人のみが所有できる。

一般的な馬がそうなのだから、特殊な馬を手に入れるのは本当に難しい。

体色は栗毛が多いが、芦毛や黒毛もいる。



※ケンタウロス以外の特殊な馬の種族

特殊な馬はチウマを除き一般的な馬よりも体一回り以上大きい。

以下代表的な特殊な馬。


・チウマ

一般的な馬よりも一回り小さく、人間が乗るには適さない。

数も少なくキソニア平原で隠れて暮らしている。

体色は一般的な馬と同じ。


・デストリア

騎士専用の馬として使用される、体大きく力が強い馬。

それ以外は普通の馬と変わらない。

以下の特殊な馬よりも数が多いが、それでも一般的な馬よりも少なくはるかに高価である。

体色は一般的な馬と同じ。


・黄金馬

毛並みが金色の美しい馬。

キソニア平原の片隅に住む。

力が強く、優美である。

魔力が強く、その魔力で足を速くする事ができる。

名馬の代名詞だったりする。

よほどの者でしか乗りこなせない。

体色は当然金色である。


・フウイヌム

馬の中で一番知恵があり、言葉を話す。

独自の文化を持つ。

人間を嫌い。キソニア平原の片隅で暮らす。

その背に誰かを乗せることはほぼない。

体色は一般的な馬と一緒。


・ペガサス

翼の生えた馬。天馬とも呼ばれる。

エリオス山の白い雲の平原に生息する。

エリオスの神々の乗り物。

たまに地上にいる人間に貸し出される。

体色は白である。


・ヒポカンパス

海の中で生息する馬。海馬とも呼ばれる。

足にヒレがあり、トリトン達が乗る。

トライデンの住む珊瑚の都で飼育されている。

体色は水色、青色、薄緑色である。




・ユニコーン

白い馬体に額の所から1本の角が生えた馬。

優美な姿をして、清純を象徴する。

角には癒しの力を持ち、他種族に狙われる。

森に住むエルフに保護されている事が多い。

平原ではなく森に住み、エルフや人間の乙女が好き。

乙女以外は騎乗することはできない。

体色は白。



・バイコーン

黒い馬体に頭に2本の角が生えた馬。

かなり太っていて、不純を象徴する。

角は猛毒で疫病の元となる。

馬というより魔物に分類される。

闇の森に住み、善良な男を性的に食べるのが好き。

誰かを乗せる事はなく、むしろ乗る側。

体色は黒に赤い斑点が一般的。

  ※伝承では豹の頭していて馬とはいえない存在らしい。

   他のゲームや小説ではビッチが好きという設定が多い。

   色々調べましたが、よくわかりません。

   善良な夫を食べる肉食獣らしいです。



・悪夢馬(ナイトメアホース)

闇の中位精霊。

悪夢を見せる、半分実体がない。

死の眷属達が呼び出して騎乗する。

生者も乗れるが、ナイトメアホースは瘴気を帯びているので、普通の人間が乗り続けているとアンデッド化する。

体色は黒か暗い青。



・魔馬(イビルホース)

ナルゴルに住む肉食の馬。普通の馬よりも大きく獰猛である。

また、普通の馬よりも足が速く、力も強いため最強の軍馬である。

ナルゴルで飼育され。暗黒騎士や魔戦士等に与えられる。

ほぼ、全てがナルゴルにいるが、外に流出する事もある。

過去に人間の王ディオメデスが飼っていた馬や、英雄王が騎乗していたブケファロスが有名。

体色は黒。



以上有名な特殊馬。他にもいます。



※ロバ

馬以外に人間が騎乗する主な生物。

少ない餌や寿命が長く、荷運び用に使われるのが一般的だが、騎乗用に使われる事もある。

小規模な交易商人はもちろん、馬に比べて安価なので多くの人が所有できる。

この世界では異種族間で子どもができ、生まれた子がオスなら父親の種族でメスなら母親の種族なる。

つまり、父親ロバで母親が馬だった場合、オスならロバになり、メスなら馬として生まれる。

つまり、この世界ではロバと馬の間に生まれるラバは存在しない。





◎カーサについて



カーサは鳥やハーピー等の鳥女達が信仰する女神である。

姉に万死の女王ラーサ。妹に波間の歌姫ローサがいる。

髪が羽毛、両手が翼で、また下半身も複数の翼になっている。

千翼の女神と呼ばれたりもする。

不安定ながら未来を魔法視する事が出来る。

そのため、多くの神々が相談役になる事がある。

ナルゴルとオーディス達が争った時にナルゴルに味方しなかったので、彼女の眷属である鳥達は闇の中で視力を奪われた。

盲目となったが、より多くの未来を見る事ができるようになった。

エリオスの神々とは距離を置いているが、サジュタリス同様敵対してはいない。

むしろたまに相談に来るくらいである。カーサは基本優しいので頼って来た者に手を貸す事が多い。

優しい性格で、争いごとから距離を置く、それがナルゴルには気にいらなかったようだ。

運命を見て、それに対する対処も出来るところから運命の女神とも呼ばれる。

普段は中央山脈にある水晶の宮殿に住んでいる。



※元ネタはモイライ、ノルンだったりします。




◎カーサ信仰


カーサを信仰するのは主にハーピー達である。

しかし、サジュタリスと違って人間が信仰する事もある。

人間で信仰する者の多くは占い師であるが、人間の盗賊で信仰する者もいる。


・ハーピーを母に持つ人間の子

ハーピーを母に持つ人間の子の多くは魔王教団に預けられる事が多い。

ハーピーは盗みの技に優れていて、その子も盗みの技術に優れている事が多く、またほとんどの子が盗賊となる。

母が信仰する神であり、また幸運を願う事もありハーピーを母に持つ子達がカーサを信仰する事もある。

しかし、そのためにカーサは盗みの神の一柱に数えられる事もある。


※人間社会にカーサ教団は特にありません。



◎占星術


カーサは星の動きと魔力を感じ、運命を見る事が出来る。

その力を真似て、生まれたのが占星術である。

星の魔力から霊感を得て、様々な事を視る事が出来る。

カーサ程には未来を見通せないが、それでも役に立つ魔術である。

一般的に星の魔力を込めた水晶玉を使う。

星見の賢者ヤーガが有名。






◎カーサの姉妹。


・万死の女王ラーサ

黒い梟の翼を持つ女神。カーサとローサの姉。

死神ザルキシスの妻であり。ザルキシスとの間に多くの死の御子を生んだ。

不運の女神であり、自身も運が悪かったりする。

カーサと同じように運命を見る事が出来るが、その力は妹に比べて弱い。

梟と梟女ストリゲス達を眷属に持つ。

カーサと違い大母神ナルゴルに味方して、オーディス達を滅ぼそうとした。

それが月神オルギスの怒りを買い、眷属である梟とストリゲス達は昼の間は行動がされた。



・波間の歌姫ローサ。

海鳥の翼を持つ女神。ラーサとカーサの妹。

歌が大好きでアルフォスと関係がある。

幸運の女神であるが、人間に知られておらず、信仰される事は少ない。

セイレーンや海鳥に信仰される。

エリオスの男神達が美形だったので、ナルゴルに敵対してオーディス達に味方した。

しかし、戦闘力は皆無に等しく、全く役に立たず、後方にいて気付かれなかったので、カーサのように盲目にされなかった。

しかし、自分だけ呪いを受けなかったのを気にして、夜の間は何も見ない事をして眷属にもそれを要求した。

そのためローサの眷属の鳥達は夜の間は目が見えない。

特に運命が見る事はできないが、幸運を引き込む力を持つ。







〇ハーピーについて

鷲と人間の女性を合わせたような姿。

掠めとる女と呼ばれ、盗みが得意。

女性しかいない種族であり、他種族の雄と交わり子を作る。

特に人間の年端もいかない少年が好きで、攫う事もある。

美少年が超大好き。

熟れてない果実なんて垂涎ものである。

間に生まれた子で男なら人間となり、ハーピーの生活環境が人間には合わないので、魔王教団と密約を結び、生まれた男の子を預けるハーピーもいる。


※ハーピーについては外伝で登場済。


〇ストリゲスとセイレーン

ストリゲスは梟と人間の女性を合わせた姿でラーサの眷属。

セイレーンは海鳥と人間の女性を合わせた姿でローサの眷属。

※詳しくは後日書きたいと思います。




※どちらも特に主要キャラじゃないのでサジュタリスもカーサも特に書くことがないです。

そのため短くなりました。

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