第170話 僕は超珍しい漢【ウコンパンプ】(35)

 それと? ついでのように、この言葉も帰ってくる。問われてくる。くるのだ。


 隣の爺さんが一番待つ! 待っている!


 お客様達から言ってもらいたい。告げてもらいたい。


 隣の爺さんへと訪ねてもらいたい言葉と台詞──。


「おじさんは何歳?」


「何歳なの、おじさん?」


「いくっになったんっだっけ、おじさんは?」である。


 これを聞かれる。訪ねられると、隣の爺さんは、『ニヤリ』と微笑む。微笑むのだよ。何かしら意味深にね。己の口の端を吊り上げながら。


『きた!』、『きたぞ!』、『かかった!』、『儂の罠!』、『蜘蛛の巣にかかったぞ!』と、でも言いたい感じ。様子でね。と、多分、思っている。思っているに違いないと。俺【俺ウコンパンプ】は思うのだが。


 違えば済まない。済まない。申し訳ないと。最初に謝罪だけ告げておく。告げておくから。御免さない。


 と、話しが飛んだところで元に戻す。戻しながら話しを進めるのだが。


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