若者たちのその後その2

若手6人組の中で、男性陣はそれぞれ別々の道を歩みました。

別に仲が悪くなったとか音楽性の違いとかではなく、彼らそれぞれの個性がそのような歩みに導いたのです。


ゴカンは起業し、会社の社長になりました。

彼の個性は適度の毒と、それが一線を越えて社会に迷惑をかけないというバランスとの融合にありました。


彼もまた、ひだまりの民の政府と様々なコネクションを築いていましたが、彼自身が役人、官僚になるには彼の器は大きすぎたようです。


ただ、彼に惹かれて役所を止めた官僚やSNSで関わっていくうちに彼の会社に入社しようと知る若者は多く、大人しいひだまりの民の中では活発な集団に成長していきました。


彼はITなどの分野では6人組の女性ムーンや今まで培った人脈を使って、というかまかせている状態で彼自身はさほど興味を示さなかったようです。

彼が見ていたのは「世界」でした。


もちろんその中には「デンゲル」や「旧ガチス」の国々も含まれています。

実の所、彼は日本で言う所の総合商社のトップとして人々を率いていくことになりました。


彼の性格上、道徳的な「経世在民」を唱えたりはしませんでしたが、彼の器の大きさと人を積極的思いで見る姿勢は多くの人々に活躍の場を与え大人しいひだまりが世界で信頼を勝ち取り、かつ舐められないための看板のような役割を果たしました。


今まで、たどったように6人組は外国との戦いを継続的に行いましたが、それはあくまで悪意に対する戦いであり、新しい良いものを取り入れる点で豪快な性格のゴカンはむしろこうした交易の方が性に合っていたのかもしれません。


今までの一連の戦いでは、他の個性に飲まれてあまり目立たないゴカンでしたが、その後の活躍という点を考えると出世頭のような存在だったのかもしれません。

もちろん政府や官僚、コウメイやヒキコモリーヌやテレス、6人組との関係は良好なまま、彼は今日もリーダーシップを発揮していることでしょう。

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