最後の情報戦1
バグダとコウメイ、そしてヒキコモリーヌと若き6人組の残りが他でもないひだまりの不特定多数の大衆を相手に情報戦を行う舞台は整いました。
目標はガチスおよびデンゲルに対する人種差別的な空気をたしなめ、将来ガチスやデンゲルが安定した時、本当の意味での適切な関係を築けるような世論を醸造することでした。
まず、コウメイがSNS情報戦担当者全員に口頭やメールなどで注意事項を述べます。
その中でもコウメイが強調したのが「現在あるひだまりの人権に関する法律に抵触しないこと」でした。
このSNSによる情報戦において、今まで以上にコメントがヒートアップする可能性があります。
また、以前のガチスやデンゲルと違い、同じ言語、同じ思考回路でやりあう事が多くなるので、売り言葉に買い言葉とならないようにという意味もありました。
また、法律に違反するコメントをした人物や団体にはその記録を保存し、コウメイたちに報告するように指示しました。
コウメイたちはその情報を元に、敵対する人物や組織を観察し、もし後の影響も考えていけると判断した場合には監督省庁に情報を伝え、行政の介入の手伝いをすることにしました。
とはいえ、片っ端から法律違反ということでしょっ引くと、これも大いに問題でした。
行政の不当介入とか、ひだまり政府はいまだにガチスやデンゲルの手下なのか!?
などと言う噂が大きくなれば新たなる混乱を生みだすでしょう。
このあたりの塩梅が非常に難しく、コウメイはともかくクラッシャーのバグダはストレスが溜まりまくりました。
敵を壊滅させることなく、前進する敵の先端を丁寧に叩いていく、そして味方も敵も形を崩さないようにしながら、徐々に敵の勢いを削いでいく・・・
口で言うのは簡単ですが、コウメイの神経もかなりやられたようで一時期寝込んでしまったほどです。
その間はヒキコモリーヌが全体を統括しましたが、今度はひだまりの民の勢いが強くなってきました。
ここで女性陣が粘りを見せますが、それは次回のお話で。
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