さらばデンゲル人テレスと仲間たちその10

デンゲル人テレスと仲間の帰国の日が近づき、その前にということでお別れパーティが開かれました。

元々政治家、外交官の父を持つエリートのテレスとその仲間たちは上級国民的な資質を持つ者が多く、パーティというモノに慣れていました。


そして、テレスたちは将来のデンゲルを背負って立つ逸材でしたから、このパーティもおのずと政治色の強い豪勢なものになりました。

まず、このパーティを準備したのは、この手の企画のプロ中のプロであるひだまりの国の若き外務官僚たちでした。


今後の展開、国際社会の社交場として申し分のない舞台といえました。

当然沢山の人が訪れ、偉い政治家の先生方、メディアに出てくる有名人、大学教授や司法のおえらさんなどいわゆる「上級国民」が多く参加していました。


その一方SNSなどで共に戦った仲間たちの多くも招待されました。

この企画をした若き外務官僚の多くは、極秘に会議室でオタクの集まりという偽装をしていろいろ企てていました。


ゆえに、こうしたおえらさんに交じって参加することが許されていました。

無粋な事を言うとSNSと上級国民、デンゲル人とひだまりの民という正直馬が合わない集まりでも、今回はテレスたちの帰国という大事なパーティなので「呉越同舟」休戦ということで和気藹々にすごすことになりました。


この手のパーティでは主賓は食事などとる暇がありません。

入れ替わり立ち代わり人と会っては挨拶をし、また居並ぶ人々すべてに礼と好意を示すことが必要です。


それは、将来のデンゲルとひだまりの政財界のつながりを確かめる行為でありとても大事な事だったのです。

そういうわけで、主賓であるテレスたちは実際にはホストのような役回りを演じることになります。


さて、その一方ヒキコモリーヌ、コウメイ、そして若き6人組は何をしていたのか?

結構面白い感じなので、テレスたちが忙しくしている間、彼らを観察してみましょう。

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