ちょうかつになるな!その7

秦の大軍に包囲された趙の趙括の軍、それでも恐らく20万以上の軍勢があったと思われますが、何もできず籠るばかりでした。


当然のことながら兵糧が不足していきます。

こうなるとなまじ大軍なだけに地獄です。

おのおので兵糧不足のため、人が人を食う事態にまで悪化しました。


当然餓死した人を食べたと思いますが、中には味方同士で争った場合もあったでしょう。

こうなると戦うのが怖いなどと言っている場合ではありません。


趙括たちは動ける兵をかき集めて秦の陣地に向かって突撃します。

そして、秦の待ち伏せにあい、討ち死にすることになります。


ここで細かい点ですが気になったことがあったので書いておきたいと思います。

趙の陣地内で兵糧不足で人の肉を食らうほどの状態なのに、動ける兵士がいて突撃したというのはとても不思議な事です。


もしかしたら、兵士たちが兵糧がなくて困っていても趙括とその少数の取り巻きたちは食料を取り分けていたのではないかと想像できます。

もし、そうだとしたら、兵糧不足はもちろんですが、そうした大将の態度を見て兵の士気が駄々下がりだった可能性もあるかなと思いました。


初めの方で述べた通り、趙の国は軍事大国でしたので軍隊は強く、それ故当時最強と思しき秦に対しても廉頗が互角の戦いをえんじることが出来たのでしょう。

そして、その精強な軍隊も、趙括という頭でっかちのアホが総大将になることであまりにもあっけなく敗北することになりました。


さて、40万という大軍、そして自陣で戦うという優位があったにも関わらず大将が討ち死にした趙軍、このあと文字通り最後の恐ろしい結末が待っています。

趙括を信用し自信をもって送り出した、王、側近、そして兵士と国民はどうなったのでしょうか。


その悲惨な結末は次回に紹介します。


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