変人たちの最激戦区その6
デンゲル人テレスとその仲間たち、彼らの目的はあくまで祖国デンゲルが国際社会に通用する普通の国家となることでした。
その為にはひだまりの国とのいびつで異常な関係を無くしまともに話が出来る位までの信頼を得ることが大事だと考えていました。
テレスたちが出会ったひだまりの民たち、彼らの多くは平和ボケしていましたが、それと同時に平和を好む穏かな人たちでした。
中にはデンゲルに対して高圧的で傲慢なひだまりの民もいました。
それはSNSの中でもメディアの中にも政治の世界でもスポーツの世界にも、それぞれ割合は異なるものの一定数存在しました。
しかし、それもデンゲルのひだまりの民に対する憎悪と比べたら赤子のレベルの幼稚さと無邪気さだったので、彼らはスルーしていました。
テレスがヒキコモリーヌやコウメイと出会った後は思慮深いひだまりの民と関わることが多くなりました。
ヒキコモリーヌやコウメイはテレスの置かれた状況や彼の本音の部分や人間の本質を理解し敬意をもって扱っていたので問題はほとんど起きませんでした。
しかし、ひだまりの民の中にもガチスを内心見下すことは多く、話し合いの際に無理な要求や暴言を吐く者もいました。
そうした時にはヒキコモリーヌやコウメイが同胞のひだまりの民をある時は叱り、ある時は上手くたしなめて問題を解消することが多々ありました。
それでも相手が納得しない時にはテレスたちはデンゲル流の手荒い表現や大声でNOという表現をはっきりしめし、相手を黙らせました。
確かにテレスたちはひだまりに極めて親しい態度と行動と実績を上げていましたが、彼らはもちろん、ヒキコモリーヌやコウメイもあくまで対等な国家間のパートナーとして相対していました。
こうして聞く、テレスたちは常識人であり、良識派であると感じる読者も多いでしょうが、それはあくまでひだまりの、そして日本人の感性であって別の視点、例えばテレスたちの祖国からは全く別の評価となっていました。
次のお話はテレスの父親である国会議員の話とデンゲルの国政について焦点を当てたいと思います。
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