6人組とヒキコモリーヌ

ひだまり〇ケッチは基本的には後世に伝わった記録と証言から書かれた小説という説明がされています。


ところがこの作品、ひだまり〇ケッチ外伝と見比べて見るといくつか矛盾したり不自然だったりする箇所が見られます。


なぜ、そうなったのかと言うとどうもこの6人組がどうしても自分達の存在を隠しておきたいという強い意志とその活動についても公にしたくないというこだわりがあったようです。


そして、私コモロウの考えでは外伝での描写の方がより現実に近いように感じました。


もちろん、それすらもフェイクかもしれません。

6人組はそれほどまでに用意周到で見ようによっては臆病だったからです。


これからヒキコモリーヌと6人組が関わるお話の多くはこの混乱の時代が集結して数十年後にヒキコモリーヌとその後継者達の証言をまとめたものを小説としたものです。


長い前置きでしたが本編に入ります。


一般のひだまりの民とデンゲル及びひだまりの上級国民が罵詈雑言をSNS上で展開している中で、ある勢力に6人組のうち5人が注目したという話の続きです。


とりわけ関心を示したのは、女性の「マーズ」でした。

その集団はSNSの戦場の中でメディアに対して問題提議をしていました。


しかし、その表現が罵詈雑言や感情的な表現ではなく事実を示し、淡々と説明したり解説したりしていました。


そして、反対意見や明らかにネット工作員と思われる存在が絡んできても挑発には乗らず、また論破することにこだわりませんでした。


初めマーズはかつての冷戦時代のソ連のような(あくまで私達の世界線の表現で)感じかと想像していました。


ところが、荒らしが去ると情報や言葉を補強して反対派の言葉を丁寧に消していきました。


例えるなら戦闘終了後に攻撃をうけた石垣や土塁を補修する感じです。

この動きはプロパガンダを行う職業人の仕業でもSNSの烏合の衆のやり方でもないと確信しました。


同じ女性の「サン」はお嬢さんなのでこうした機微にピンときませんでした。

でも後の5人は危機感バリバリでしたので警戒感が強いと同時に長期的には籠っているだけでは社会的にも生命としても危険が残ると感じていました。


つまり、仲間を増やして何とか状況を良くしたいと考えていました。

信頼できない仲間は論外だが、そうでなければ心細いので誰かと手を組みたい、それが偽らざる本心でした。


SNSでの出会いはいつも突然です。

DM(ダイレクトメール)が出来れば短期間に友達にもなれます。

こうして、6人組はこの集団のリーダーと目星をつけた人物とやり取りをします。

これが6人組とヒキコモリーヌとのファーストコンタクトでした。





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