テレビ放映戦国大名総選挙その83 織田信長
織田信長とはどんな人物でしょうか。
天下人に近い人物、日本統一直前に亡くなった悲劇の人物。
確かにそうです。
しかし、当時の織田信長の勢力図を見ると日本の中央部分をほとんど支配していました。
ゲームならまだ中国、九州、関東、東北が残っている感じですが、当時の人々から見れば長く続いた室町幕府よりも強力な権力者でした。
信長は王として生まれたわけでもなく、ある意味普通の日本人でした。
そして、彼は権力を握り政治を行いました。
さて、現代日本の主権者は誰だかご存じでしょうか。
そうです、国民、つまり皆さんや私です。
それが何を意味するかお判りでしょうか。
それは私達の総意が織田信長のような人物を行政の代表者として選ぶことが出来るということです。
これは極端な話ですが、選挙に投票する人間が織田信長のような人で、立候補する人間が織田信長のような人物であれば総理大臣や他のポジションも織田信長のような人が就き、政治もそのように行われるということです。
おかしな話をしているように思えますが?
では現実的なお話をしましょう。
今、有権者として最も力があるのはどんな勢力でしょうか。
それは一言、年配者です。
次いで特定の宗教勢力、労働組合、活動家、無党派層などがしのぎを削っている状態です。
そうした人々の割合で選ばれた国会、地方議員がどのような政治を行っているでしょうか。
それは、まず年配者に軽い税負担と手厚い補助金、そして彼らのための法律の整備です。
もちろん、バランスを考えたり、あるいは金持ちに対しては過分な負担を求める場合もありますが、総合的に見れば年配者に有利な政治になるのは自然な事です。
実は国民の総意という言葉を使いましたが、要は投票した人間の数に比例した政治が行われるのが民主政治の基本なのです。
そうなると、人数が少ない若い人達、特定の団体に入っていない一般の人達、仕事や家事や勉強などで投票に行けない人達はその分お金と法律の面で損失を被ることになるのです。
日本は年配者が増え続けたため、多勢に無勢、若い人達やいわゆる普通の人々は選挙で負け続けやがて多くの人々が選挙そのものに参加しなくなりました。
ちなみに他人ごとのように書いていますが、私もその一人です。
かつて中国の三国志の時代の後期、政治に絶望して竹林で嘆いていた知識人がいました。
あの諸葛亮も劉備に誘われなければ同じように隠遁して暮らしていたかもしれません。
私は選挙に行かず、政治に関心を持たない人たちの気持ちは良く分かるつもりです。
(もちろんすべてを理解しているなどというおこがましいことは言いませんが)
しかし、そろそろ流れを変えてみませんか。
その理由については次回のお話で説明したいと思います。
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