第106話 チビの毛はふわふわなのです


「おーい、生きてるかー?」


 さくらによる不意打ちの銃弾によって昏倒したギャル黒竜の頭を漆黒の具足の足先でコツコツとやっている。戦闘中のちょっと危うい発言に気まずさを覚えたことによる照れ隠しというか、まぁそんな感じだ。それに香織が少し、というか非常に気になることも言っていたような気がするし、キャッキャと話している女子集団の中では居心地が悪いように思えたから落ち着くまで距離を空けたくなったというのもある。むしろそれが本音だ。


ーー どうやら見事なくらい完全に気を失っている……ようですね ーー


 「ふむー。目を覚ましてここの『神』とやらについてこいつが教えてくれると嬉しいんだけどな」


ーー それもそうですが、また暴れだすかもしれませんよ? 今のうちに処……エッセンスに変換して吸収してしまえばよろしいのでは? ーー


 「うーん。……たしかに。でもなぁ」


ーー なにか問題があるのですか? ーー


 「ドラゴンってかっこいいじゃん? ゲームの中でも神話の中でも稀少じゃん?」


ーー はい。ですが、首輪のついていないドラゴンなぞ野犬と一緒です。マスターに危険が及ぶ可能性が ーー


 「でもさー、意思疎通は一応できてたじゃん? なんとかなるんじゃね? ……なんとかならんかな?」


ーー そうですね……ワタシの実験動物としてならば飼うこともやぶさかではありませんが……その場合は安全を考慮してマスターに対して敵意を持たないよう改造しますが ーー


 「その場合、意思疎通はできるのか?」


ーー 組成を完全に把握しているわけではないので難しいかもしれません ーー


 「じゃあそれは保留で。とはいえどうするか」


 俺とエアリスが話しているとそこへさくらが加わってきた。心なしか黒竜が青ざめているように思えるが、まぁ気のせいだろう。というか先ほどからビクついたりほっとしたような雰囲気を感じている。考えてみればなかなかに恐ろしい会話内容だったように思うし、寝ながらにして本能的に察しているのかもしれない。


 「どうしたものかしらね〜」


 「どうしたもんかねー」


ーー やはり解体してしまった方が ーー


 「え〜? それはかわいそうよ〜。だってほら、今だってそんな怖いこと言うから怖がってるじゃない?」


 「え? でもこいつ意識ないでしょ。いやまぁそんな雰囲気はさっきからちょいちょい感じてるけど……動物的勘とかそんなんじゃないの?」


 「あら? 起きてるわよね? ……あなた起きてるのよね? ……あら〜? ドラゴンなのに狸寝入りかしら? それとも単にお寝坊さんなのかしらね? じゃあ気付けに……」


 そう言ったさくらは長大なライフルを構え「一発撃ってみましょうか」と言った。するとその効果はすぐに現れる。


 「起きます! 起きてました! ドラゴンのくせに狸寝入りしてごめんなさいでした! だからもうさっきのはいやですぅぅ……すごくチクッとしたんですよぉ」


 さくらの天然の脅しによってギャル黒竜が起き上がると、その勢いで風が巻き起こった。漆黒の全身鎧によって必要はなかったのだが反射的に砂埃を避けるため顔を後ろに逸らすと、その風によって捲れ上がりそうになっているスカートを手で抑える香織が視界に入った。今日はレギンスを履いているが、その上に短めのスカートという格好だ。別段見えても問題ないだろうが、それでも捲れるものは抑える、香織は女の子なのだ。

 そんなことを思ったとか思わなかったとか、それはいいとして。


 「寝た振りしてたのか」


 「さ、サーセン……えへへ」


 「あなた、もう戦う気はないわよね?」


 「はい、もうあんな痛い思いはしたくないので戦わないです」


 「あらあら……そんなに痛かったの?」


 「生まれてからあんなに痛かったのは初めてで……チクッとした衝撃で意識飛びかけたんですからぁ…。てゆーか考えてみれば痛みなんて感じたことないんですケド」


 おぞましい記憶を思い出したように頭を抱えるギャル黒竜。そんなんじゃ予防接種で死ぬぞ。あ、そういうのとはそもそも無縁か。


 「チクッとした程度で意識が飛ぶって、そもそもそれって頭抱えてガクブルするほどの痛みなのか?」


ーー ……おそらく、これまで痛みとは無縁だったのでしょう。言うなれば防御力が規格外といったところでしょうか。ワタシもまさかマスターが本気でないとはいえ、エリュシオンで傷一つつかないとは思いませんでした ーー


 「なるほど……そういうことなら。……さくら、お願いがあるんだけど」


 「なにかしら? お姉さんにできることなら何でも言って?」


 さくらに頼んで先ほどの武器を能力により具現化してもらう。どうやら名前は【アナイアレイション・ガトリング】というらしい。なんとも物騒な名前だが、これはどうやらさくらが考えたわけではなく、さくら自身は『アニー』と呼んでいるとのことだった。武器を愛称で呼ぶタイプという新事実が判明したわけだが、もしかすると最初の武器であるリニアスナイパーライフルにも愛称があるのかもしれない。例えばそう、『リニー』とかな。


 「殲滅のガトリング……おそろしや」


 「連射できる仕組みではあるのだけれど、燃費悪いのよね〜」


 「あ〜、だからさっきは単発だったの?」


 「それもあるわね。それに連射するとだんだん制御がきかなくなって暴れちゃうのよね〜。そこは要改良ね!」


 「え〜……それはほんとにおそろしい」


 さくらに武器を構えてもらったまま尋問した結果、ギャル黒竜はあまり情報を持っていないようだった。

 得られた情報として現時点で有益と思えるものは、このダンジョンは『エテメン・アンキ』と言うらしい事。記憶によれば神との交信をするための塔が似たような名称だった話が思い浮かぶ。区切る場所が記憶の中の神の塔と違っている理由はわからないが、気にするほどの事でもないだろう。

 全八階層から成るこのダンジョンは地上七階、地下一階という構造で、最上階で神との交信がなされるとのことだった。ギャル黒竜もしょっちゅう遊びに行っているらしいのだが、その肝心の神については、容姿や声など思い出そうとしても記憶に靄がかかったように思い出せないのだという。

 それとこのダンジョンは数日置きに別のものになるらしい。具体的には平和状態と戦争状態が交互に繰り返されるという仕組みだ。なぜか、という問いには「神の意志だから」という返答しかなく、理由は分からずじまいだ。そして現在は平和状態なわけだが、ギャル黒竜は平和状態の時に侵入者がいれば必ずここに召喚されることになっていた。ちなみに戦争状態の場合はこの場に到達した者が不得手とするような相手がここに召喚される。しかしそれはエテメン・アンキ内に存在する者の中でという条件付きだが。

 他にはここにいるモンスターや道中にいたドワーフのような者、俺が吸い込まれそうになったお店には何がいるのか等色々あるが割愛する。


 「ふむふむなるほど。ところで俺たちの前にここに来た人っているのか?」


 「いないですケド?」


 「いないのか」


 「でも実戦訓練ってことでメガタウロスとかが攻め手役をよくやってたカナ。いつも三階の闘技場で負けるんで兄貴分のセクレトに励まされてましたね〜。ナツカシー」


 「メガタウロスかー……玖内が出したスライムに消化されたやつだよな」


 「え? それって死んじゃったんですか?」


 「まぁ……そうなるかな」


 「あちゃー。攻め手役の中では結構人気あったんですよ。惜しい牛を亡くしたな〜」


 「そうか……それはなんかすまんかったな」


 「あ! イイのイイの! 人間さんたちにだって事情があったんでしょ? いつもなら次の日にはとっくに復活してますけど、今回は時間がかかってるっぽいカモ。まっ、そのうちいつも通りひょっこり復活して来るんじゃないカナー」


 「復活って……生き返ったりするのか?」


 「記憶は完全じゃないらしいんですケド。なんだったかな、タマシイ? がどうとかで完璧にとはいかない……トカナントカ」


 「ふ〜ん」


 「モンスターにもタマシイがあるのか? とか思ってたり?」


 「まぁそうだな。そもそも人間にだって魂なんていうものがあるのかすらわからんけどな」


 「ここじゃタマシイっていうのは記憶の欠片のコト。まっ、あーしはタマシイに記憶があるのか記憶にタマシイがあるのかは知らないケド。そもそも見たことないしー」


 「ふ〜ん。さっぱりわからんな」


 その後も雑談を交えて情報収集していくうち、さくらが『アニー』を構える必要はなくなったようだった。役目を終えた『アニー』をさくらが光の粒子に変え、ダンジョンで初めてモンスターを倒した時に得られる腕輪へと回収した。

 その後もギャル黒竜からは挨拶代わりに放たれた【竜帝覇気】どころか欠片ほども敵意を感じないし、エアリスも警戒を解いている。しかしギャル黒竜は巨大だ。自然、見上げる形で居続けたためそろそろ首が痛くなってきたことだし次の階層に行こうということになると途端に空気が変わった。原因はギャル黒竜で間違いない。やはり通してくれる気はないのだろうか。


 「……」


 「あー、その、なんだ。通してくれないか?」


 「……やだ」


 「やだって」


 「あらあら〜。どうしてもダメかしら?」


 「ひっ……だ、ダメ!」


 どうしたんだろうか? やっぱここは通さん! 的な?


 「ねえねえ。どうしてもダメなの? そうなの?」


 「あ、アウトポスの神でも……ダメ!」


 「アウトポス? なにそれ?」


 「んー? あ、悠人ちゃんたちが20層って言ってる場所とログハウスがある階層の事だよ。言ってなかったっけ?」


 「聞いてないな。俺たちは名前なんてないと思ってたし、マグナダンジョンって呼んでる人が多そうな気がするな。それか草原ダンジョンとかならネットで見たな。そもそも草原に辿り着けた人が少なそうだから、大方隔離されてた探検者あたりが情報源なんだろうけど」


 「まあそれもあながち間違いじゃないけどね。アウトポスは言うなればボクの管轄区の事さ」


 「ん〜……このダンジョンの、エテメン・アンキの在る場所って…?」


 「アウトポスの中だね。まったく、自分のダンジョンくらい自分の領域を作ってほしいよね。ボクのアウトポスに勝手に間借りしてさ! 悠人もそう思わない? 思うよね?」


 「それは知らんから神様同士勝手にやってくれ」


 「はくじょ〜、薄情だよ悠人! それはそうと神ってところにはツッコミなしなんだね?」


 「まぁなんとなく、そんな感じのアレなんだろうな〜と」


 「やっぱり神々しさは隠せないよね〜。困ったね、困っちゃうね」


 「あー、そうだなー。それで、なんで通ったらだめなんだ?」


 「だって、だって……またひとりぼっちになっちゃう」


 俺は絶句した。もし何の対策も持ち合わせていないままだったなら俺たちを消しとばして勝手に一人ぼっちになってたくせに、と。同時にふと違和感を感じた。しかしそんなギャル黒竜にもさくらはいつも通りだった。


 「あら〜、かわいいこと言うわね〜。さっきまでドラゴンブレス? っていうのかしら、それで地面を削ってたとは思えないわね〜」


 さくらがギャル黒竜に話しかけなんとか通してくれるようにしているが難航しているようだ。そちらは一旦さくらに任せ別の事、違和感について考える事にした。


 「ん? むむむ? ん〜〜? あれ〜おっかしいなー」


ーー どうかしましたか? ーー


 「なぁエアリス、メガタウロスを玖内が倒したのって昨日だよな?」


ーー そうですが? はっ……! ワタシもなにやらおかしいと思えてきました ーー


 話に割り込んですまないと思うが、急用なんだ。俺とエアリスにとって。


 「ギャル黒竜、メガタウロスを見かけなくなったのっていつからだ?」


 「メガタウロスと他にもたくさん、三ヶ月くらい見てないケド」


 「やっぱりか」


ーー ですね ーー


 エアリスも同じ結論に至ったようだった。一方少し離れた場所でキャッキャと話をしていた女性陣たちは空気が変わった事を不安に思ったのかこちらへとやってきた。


 「悠人さん、眉間にシワを寄せてどうしたんですか? 何かあったんですか?」


 「あぁ、香織ちゃん。どうやらこのダンジョン、エテメン・アンキっていうんだけど」


 「はい」


 「時間の流れが違うみたいなんだ」


 突然そんな事を言われたら『なんてことなの!?』みたいな表情にもなるよな、うんうん。時間の流れが〜なんて俺としても信じられない事だったが、やはりアニメや漫画といったもののおかげか受け入れる事は簡単だった。


 「そ、それって……早い方ですか!? 遅い方ですか!?」


 「早い方かな?」


 「今すぐここから出ましょう!」


 「え!? な、なんで!?」


 「だって、時間の流れが早いだなんて、外の人たちより早くおばあちゃんになっちゃいます!」


たしかにここに少しいただけで俺たちの時間だけが進んだ形になるかもしれず、その不安はあるだろうけど……。

 それほど気にならないだろうと思っていたが、香織の不安は他の女性陣も同じだったようだ。


さくらが 「それはお姉さんも困るわね〜」と言い、一旦帰らないかと聞いてくる。ログハウスの主導権は女性陣にあるので大人しく多数決に従う事にしたのだが……。


 「それもダメー!」


 帰ろうとするとギャル黒竜はだめーと言った。しかし敵意などは依然無く、寂しさから来るものだろう。


 「ど、どういうことですか?」


 「うーん。昨日のメガタウロスとか他のモンスターとかがいなくなったから寂しいみたいなんだよ。俺たちには昨日の事でもここでは三ヶ月くらいらしくてさ」


 「そうだったんですか……。それは寂しいですよね。香織も悠人さんと三ヶ月も離れ離れになったら、次に会った時には監禁しちゃうかもしれません」


 深刻な表情でそんなことを言う香織に「冗談だよね?」と聞くと凛々しく決意に満ちた表情を向けてくるばかりだった。ダンジョンが生えたりしているこんなご時世だけど、それはやっちゃダメっていう法律は機能してるよね? 日本大丈夫だよね? などと不安に思いつつもみんなと一緒にギャル黒竜を説得することにした。


 説得とは言っても時々遊びに来るからとかそんなことくらいしか思いつかない。頼みの綱のフェリシアがここぞとばかりに神威を発揮してくれるかと期待したがそれも無駄だったようだ。となるとみんなのお姉さんであるさくらに望みを託すしかあるまい。現にあれやこれやと説得の言葉……というより柔らかい表情と困った表情を繰り返しつつまるで小さい子をあやすようにしている。


 ということで暇な俺たちは少し離れた場所へと移動し保存袋からいろいろ出してお茶を飲んでのんびりしている。ちなみに俺の全身漆黒の鎧はお茶の準備を済ませたところで解除した。解除した際、漆黒鎧の反動から俺は短時間だが意識が飛んでしまっていて目を覚ますとそこは香織の膝の上。仰向けに寝かされた俺の目の前には大きな大きな、それは立派な具現化された母性とも言うべきものがあり、その向こうから香織の呼びかける声が聴こえていた。同時にエアリスが平謝りしている声も聴こえている。しかしその声は他のみんなには聴こえていないようだったことから、どうやらフェリシアが近くにいることでエアリスの声が周囲にも聴こえるという現象は止まっているようだった。


 (全身が怠い)


ーー ももも申し訳、申し訳ありません!! ーー


 (俺、どうしたんだ?)


ーー それがその……鎧の反動を失念していまして ーー


 (先に言っといてくれよな〜。で? 具体的にどういうものなんだ?)


ーー 装着している間はなにもないのですが、解除するとその……それまでに防いだ分を一括で消費します ーー


 (なんだよその詐欺っぽいの。まぁ実際? そのおかげで生きてるんだと思うけど?)


ーー それは、はい……お怒りが収まらないのであれば……か、かくなる上は腹を斬って…ッ!! ーー


 (あー、許す! 許すから。ってか斬る腹がないだろう。それにできたとしてもそんなこと望まないって。そんで、どのくらいのエッセンス消費したんだ?)


ーー 三日分といったところでしょうか ーー


 (そもそも一日分がわからない)


ーー 本来ならば三日間は寝込む程度でしょうか。しかしそれでは困りますのでステータスを少し犠牲にしましたので少し休めば問題なく動けるはずです ーー


 (その減ったステータスが気になるが……まぁそれはおいといて。エッセンスが枯渇したりすると気を失うのって普通なのか?)


ーー おそらく普通かと。初めてモンスターを倒した際に手に入る腕輪が装着されることでエッセンスと生命力に繋がりができ、その繋がりのせいで一時的な仮死状態に陥るようです ーー


 (ということはだ。俺は半分死んでたのか。仮死なら死んでないのか? うーん、まぁいいや。それよりそろそろ起き上がれそうだな)


 「ごめんね香織ちゃん、ちょっと疲れてたみたいで」

 重い体を無理矢理起き上がらせようとすると、胸の上に香織がその小さな手をやさしく置いた。


 「そ、それならもう少しおやすみしててもいいんですよ?」


 「え〜、次はあたしがやってあげるっすよ〜? 悠里さんもしてあげたいっすよね?」


 「え……い、いや、私は別に」


 「ハイハ〜イ! それなら私がペルソナをかいほーしまーす!」


 「ペルソナっていうか悠人なんだけどね〜。ねえねえ悠人ちゃん、ボクのふともも、空いてますよ?」


 また揶揄うネタにでもされるのだろうかと思っているとエアリスまで揶揄い始める。


ーー モテモテですね? ーー


 (俺はそんなモテるようなやつじゃないしそんな記憶もねーって。みんな気を使ってくれてるだけだろ?)


ーー …… ーー


 無音のため息が聴こえた気がするぞ。いつの間に覚えたんだ、そんな芸当。


 立ち上がって屈伸でもすれば調子も良くなるかと思い立ち上がろうとすると、足が生まれたての小鹿もびっくりなほどにガクガクとなりそのまま後ろに倒れ込みそうになる。するとそこへ伏せた状態のままチビが滑り込むように短距離転移し俺を受け止めた。チビが介護犬になったらおそらく世界一優秀だろう。さすが俺のチビだ。とりあえずおやつ代わりの焼いておいた肉を与えると尻尾をゆらゆらとしていた。


 「あ〜。チビはふかふかでふわふわだな〜。野良のシルバーウルフとかみたいに毛もゴワゴワしてないし、シャンプーはやっぱり偉大だな〜」


 「あちゃー。チビに取られちゃったっすねー」


 「チビには敵わないな〜。んふ〜、ほんとだ〜、ふわふわ〜」


 そんなことをしているとどうやら話をつけたさくらがドシンドシンと音を立てながら歩くギャル黒竜を伴ってこちらへとやってきた。微笑みを湛えたいつも通りのさくらが「決まったわよ〜」と言うとギャル黒竜の体が光り出す。


 一瞬広がったかに見えた光は収縮していき、隣のさくらの肩くらいの高さまでになると弾け飛んだ。一瞬目が眩んだ俺が目をあけるとそこには「あーしも一緒にいくからぁ〜!」と半泣きで立つ如何にも日サロで少し焼いてます的な肌色をした、それこそギャルっぽいのがいた。

 俺たちは揃いも揃って驚愕の声を上げた。


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