第34話 町化計画と中年
マッタリしだしたので、あとは任せて一人で家に戻る。
異次元ハウスは次元が違うので電波は届かない。
スマホなんかは圏外なので、情報収集する時は戻らなければ行けないのだ。
もちろんテレビは見れない、ゲームはできるがオフラインだ。
アンコにハウス内だけオンラインできるようにしてもらうかな……
情報収集して分かった事は、強い冒険者でも、いまはアンデッドゾーンで苦戦しているらしい。
自衛隊もそこら辺でウロウロしているとの事で、あまりレベルが上がってないようだ。
交通は海外行きの飛行機が欠航しており、戻って来れない日本人も多いとのこと、国内便は通常通りだ。
後は海外からの物資が届かない為、物価が高騰する恐れがある、明日は買い溜めするかな。
日本の各会社も海外からの部品供給が間に合わない為、休業し、国内生産できるよう動いている所らしい。
そろそろ仕事が始まる所もでてくるだろう。
あと重要なのが各地で変異体と呼ばれる生物が確認されていて、森などは危険なので立ち入らないようにと注意喚起がなされている。
何処かにまだ見つかってないダンジョンがあるのかもしれないな。
世界中にダンジョンができたがこれも地球の適応の結果なんだろう。
次の日は買い物前に美羽の実家に来ている。
美羽の実家に俺が転移し、美羽は扉で移動してきた。
お兄さん達も仕事が休みになっていて、全員揃っている。
見てもらったほうが早いので、少しだけ扉の話をして、
「この扉を設置させてもらっていいですか?」
「おう、何処がいいべか?」
お父さん達は肌のハリが良くなっていて、何処か若返ってる感じがする。
「家の中がいいと思います、壁に貼り付けるような感じですので」
と扉を廊下の突き当たりに設置させてもらい、アンコにIDを確認、入れるようにしてもらった。
入ってもらうと、
「ここはなんだ?」
お父さんもお母さんもキョロキョロとまわりを見ている。
「異次元ハウスと言うもので、ここにいれば安全です。ここにお父さん達の家も作りましょう」
「新しい家か、でもそんな金はないぞ」
「大丈夫です、家の事ならお母さんですかね?」
「数人君が建ててくれるの?」
お母さんが不安そうに聞いてくる。
「この子はアンコと言います。
アンコに言ってくれれば、好きな様に家が作れます、魔法と思って下さい。
アンコ、魔力が足りなかったら俺を呼んでくれな?」
「分かりましたお兄ちゃん」
お母さん、お姉さん達はアンコと相談中している。
友君と千風ちゃんは図書館に美羽といき、俺はお父さん達と周りをぐるっと回る。
「ここが俺と美羽の家です」
と俺達の家にあげる。
「こりゃたまげた、立派な家だなー」
玄関からリビングまでいき、ソファーに座って貰う。
「魔力で創造して作りあげるんです。ここは地球と違い異次元になるんで、モンスターも出ない安全地帯になりますよ」
お茶を入れながら説明する。お兄さん達は壁や床を触って、信じられないようだ。
「数人、仕事辞めたって聞いて、心配してたけど大丈夫そうだな」
晶兄さんが言うと、
「すげーな、俺の会社もいま休みでいつ復旧するか分かんねーからなぁ」
「今度北海道ダンジョンに行きますか? 扉は繋がるのでいけますよ。この前皆んなで行って来ましたし、案内できますよ?」
「そらいいべ、ウチのダンジョンも無くなって退屈してたとこだ」
お父さんもお兄さんも嬉しそうだ。
「お兄ちゃん、魔力ちょうだい! マロンにも」
アンコ達がやって来たので、お父さん達に一言伝えてちょっと離れる。
「マロンも手伝える様になったのか? んじゃ渡すぞ」
2人の頭に手を置いて魔力を流す。
「ん……ぁ……んぁ……」
「それはなんとかならないのか?」
こっちが恥ずかしい。
「マスターの…ま…魔力は……だから………刺激があっ……」
アンコは慣れたようだが、マロンは顔を赤らめて震えるんじゃない!
悪い事してるみたいで人の目が気になる。
お父さん達から離れて良かったよ、マジで。
手を離すと名残り惜しそうに、
「……全快です」
「またお願いします!」
と走り去って行った。
その内慣れてくれるだろう。
異次元ハウスの話をすると、お父さんが指揮をとり、場所決め、道路、公園などを作り、町らしくしたいと言ってきた。
まぁ任せても問題ないだろう。
美羽達と合流して、お父さん達は家の方を見に、お母さんの方に行った。
楽しんでいるようで良かった。
俺は美羽とモッチー、馬鹿3人で買い物。
食料、日用品、魔化製品(電化製品の魔力バージョン)、本、雑貨、衣類など大量に購入。
期限のあるものは俺の時停倉庫、あとはみんなのアイテムボックス。
後は新しくベッドやソファーなど。
アンコが創れるけどそこら辺は知識だけでは充分ではない様で、微妙に座り心地などが良くない。
アンコとマロンにはお土産で、流行っているらしいゲームを買って帰った。
ノセのチョイスだが、気に入って貰えるのか?
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