第3話
思い出さなくちゃ
私は必死で攻略対象だったキャラクターを思い出す。
ユアン・サルベルト
騎士の才能を持ち両親の期待を一身に受け成長
エルサ・ローズとは両親が決めた許嫁同士だが
ユアンはエルサの勝気でわがままな性格を嫌い
また心の拠り所だった絵を両親にチクられ奪われてから憎み、エルサが他国に通じていると疑いをかけ
追放する。
アレン・マーシー
類稀なる頭脳の持ち主。
エルサの家柄を利用しようとエルサに近づいて恋人となるが、エルサの生産性のない話や浪費癖にうんざりして別れる。
その際アレンはローズ家の王家への不義の証拠を提出し没落させる。
リアン・カルサ
カルサ帝国の王子
エルサが一目惚れして王子に付き纏う。
王子を自分の物にする為、エルサは薬を盛ったり
近づく女を虐めまくり、それがバレて処刑される。
ユーリ・シエル
私の推しキャラって言うのはどうでもいいか
平民出身
エルサの家に執事として働く中でローズ家に気に入られローズ家に養子に入る
エルサはユーリを気に入らず虐めを続け、それを両親に知られエルサは両親から勘当される。
全てのシナリオの最後には必ずこう付け加えられていた
エルサ・ローズはその後間もなく死ぬ運命になった。
いやー!!!
死にたくない泣
どうしたらこいつらから身を守る事ができるだろうか?
とりあえずユアンは許嫁を解消して貰えるよう動くしかない。
アレンには近づかない。見たら逃げる
リアンには惚れないし薬も盛らない女の子にも近づかない!
ユーリには優しく!
そしてどんな事態になっても大丈夫なように
体力と生活力をつける!
私は1歳の体で過酷な運命に立ち向かうことを決めました!!
ユアン!
そろそろ帰りましょうね。
ユアン様がいた事などすっかり忘れて考えにふけっていた私はハッとする。
様子はどうでした?
メイドは母に笑顔で報告をする。
エルサ様がずっとユアン様を見つめておいでで
まるで恋する少女のようでした。
ん??
私別にユアンを見つめてない!!
ただ必死にキャラを思い出してたの!!
私の声はだーあ!!だー!!という
赤ちゃん言葉になる。
母は私を見て嬉しそうに笑うとユアンの母に
許嫁にどうかと告げたのだった。
まさか私の行動のせいで
許嫁になるなんてー!!!!
それから私は夜中に言葉を発する練習や
本から文字を見たりとできる限りの努力を続けた。
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