第237話 ほんとうの彼女

「何かしらあの二人、ちょっといい雰囲気じゃない……!?」

光莉ひかりちゃん、光莉ちゃん、どうどう。どうどう」


 ガラスを割りかねんばかりに店内を覗き込む千渡光莉せんどひかりを、彼女と同い年の宝木咲耶たからぎさくやがのんびりとなだめていた。

 ずらりとメガネが並ぶその店は、もちろんメガネ屋だ。

 中では部長と後輩が何やら、とても楽しそうにメガネを選んでいる。

 最初はデートにメガネ屋なんて、と思っていた光莉だが、あの二人の予想以上のいい感じっぷりに今ではこの有り様だった。

 他にも何人もの部員のが、その様子を見るべく、べったりとガラスに張り付いていて。

 その光景にメガネ屋の店員が、何か恐ろしいものを見たといったようにドン引きしていたのだが――彼女たちはどこ吹く風といった調子で、二人のデートの様子を見つめていた。



###



 結局――


「いやあ、助かったよ野中さん。おかげでいいものが見つけられた」


 目的のものを買うことができて、湊鍵太郎みなとけんたろうは隣を歩く後輩の野中恵那のなかえなに礼を言った。

 恵那はいくつかの候補を出してくれたのだが、その中から最終的に鍵太郎が決めたのは、青みがかった銀のフレームのものだ。

 どんなものが似合うか、実際にかけた印象はどうかなどはこの後輩がアドバイスをくれたため、こちらとしては非常にありがたかった。

 自分ひとりだったらどんなものがいいか分からず、きっともっと苦労していたことだろう。

 デートということで当初から予定には入れていたものの、そのお礼も兼ねて鍵太郎は恵那に言う。


「ええと、メガネができるまで、ご飯でも食べようか」

「は、はい……っ!」


 こちらの声に、後輩は先ほどメガネを選んでいたときとは打って変わって――というか、元の気弱な感じに戻って、緊張気味にうなずいてきた。

 本当の彼女は、どっちなのだろう。

 これまでと同じように長い前髪で、視線を避けるようにしている後輩を見ていると、そんな風に思う。

 おそらく先ほどの、生き生きとメガネを探していたときの方が、彼女の本来の姿なのだろうが――などと思ったところで、何かデートっぽいオシャレなお店を見つけたので、そこに入る。

 普段なら絶対に行かないところではあるが、幸いメガネを買うということで、親から少し多めに軍資金を調達していた。

 ランチをおごるくらいならできるだろう。案内されて、テーブル席に向かい合う形で座る。

 ちなみにそのすぐ後で七人ほどの集団が「あそこ! あそこの席に座らせてください!」と二人からは死角になっている近くの席に座ったのだが、それは店員しか知らない。

 二人で食べたいものを注文し、水を飲んで。


「今日は、楽しかった?」


 鍵太郎は正面でガチガチになっている恵那に、苦笑してそう訊いてみた。

 本来なら自分だってこんな状況に置かれればこうなるだろうが、何かこんな後輩を見ているとこっちが冷静にならねばというか、しっかりしなければと思ってしまうのだ。

 引っ込み思案の恵那に対しては、先輩としてどうしても、そんな風に接しがちなのだが――


「は、はいっ……! 大好きな湊先輩と一緒にいられて、わたし今日はとっても嬉しいです……!」

「ぶひゃウッ!?」

「あわわ!? だ、大丈夫ですか!?」


 予想外の爆弾を投げつけられて、鍵太郎は口の中の水を噴き出した。

 そうだった。今日こうして彼女と出かけているのは、この後輩がこうして思わぬ告白をしてきたことが発端なのだから。

 あのときは恵那が即座に逃げ出してしまったため、訊けなかったものの。


「……あのさ、訊いていいかな。なんで俺なんかのこと、好きになったの?」


 どうしてもそこが引っかかっていたので、鍵太郎は思い切ってそれを尋ねてみることにした。

 『本当の彼女』のことも気になるが、今日一番聞いておかねばならないのは、そこだ。

 彼女と同じ一年生のバリトンサックスの後輩曰く、恵那は「今年のコンクールのあの件から」自分のことを好きになったということだが。

 あの件――というのはほぼ間違いなく、この後輩が前部長に激しくなじられた、あのときのことだろう。

 このままでは部活自体が崩壊すると、無我夢中で恵那を庇った、あのとき。

 それが彼女の目に、どう映ったのか――その肝心の後輩の瞳は、長い前髪に覆われて、今は見えない。

 そして黙っているので、その真意も伺えなかった。

 気まずい沈黙が続く中、鍵太郎が「……答えたくないなら、答えなくていいよ?」と言った、そのとき。


「いえ、いいんです。ちょっと……どう答えようか、考えていたので」


 恵那はボソッと、未だ見えない表情のまま、つぶやいてくる。

 どうやら話してくれるようだ。

 これでずっと疑問だったことが解消する。

 しかし。


「あまり聞いていて、楽しい話ではないかと思いますが……いえ、むしろ湊先輩になら、聞いてほしいかなと思います」


 だってそれが、わたしが湊先輩を好きになった、何よりの理由でもあるんですから――と。

 そう言う彼女の声は、『好き』という感情と呼ぶには。

 なぜかひどく濁ったもののように、鍵太郎には聞こえた。



###



「……わたしが、中学生のときのことです」


 少し間を置いて、恵那は昔話を始める。


「吹奏楽部で、わたしはクラリネットを吹いていました。一年生のときは今みたいに穏やかで、おおむね楽しい部活でした。わたしもがんばって練習していたと……思います」

「そっか、野中さんは中学からの経験者なんだっけ」


 なるほど、であれば曲のイメージを正確に言ったり、あそこまで細かく指が回るわけだ。

 こんなにオドオドしているのにびっくりするほど上手いのは、彼女が言う通り中学時代に、一生懸命練習してきたからだろう。

 先ほどの妙な不安感を取り払うため、鍵太郎は努めて明るくそう応えたのだが――

 後輩の声は、変わらず沈んだままだった。


「でも、二年生になって顧問の先生が変わったんです。それからは間違えたら怒鳴られる、指揮棒が飛んでくる、譜面台を蹴り倒されるといった――地獄が始まりました」

「……」


 想像以上に過酷な恵那の過去に、鍵太郎は絶句した。

 先輩の話を聞いたり、同い年の話を聞いたり、何より今年のコンクールで経験してきたあの日々を――この後輩は、既に味わってきたというのか。

 そういえば、彼女は学校祭で言っていた。

 「仕方が、ないんです。応えてくれない人は応えてくれない。聞いてくれない人は、いつまでも聞いてくれない――そうなんです」――その言葉通りに。

 彼女はかつての自分の行いを、口にする。


「さすがにこれはどうかと思って、わたしも三年生の先輩たちに相談しました。でも先輩はみんな『先生の言うことは正しいから、付いていかなくちゃいけない』って言って、取り合ってくれませんでした。

 同い年は『わたしたちが出来ないのが悪いんだ』って言って、後輩はただ、怯えてるだけで。

 他の先生も――『それを耐えた先に、おまえらが本当に求めてる達成感があるんだ』って言って……」


 誰も、わたしの話を、ちゃんと聞いてはくれませんでした。

 そううつむきながら話す恵那は、相変わらず視線を合わせてくれない。

 前髪を伸ばすようになったのは、その頃からなのかもしれない――

 そう考える鍵太郎をよそに、独白するように後輩は続ける。


「……けどコンクールがある以上、わたしたちは練習しなくちゃならない。一年生のときがんばったおかげか、わたしはメンバーにギリギリで入ることができました。けど、少しも嬉しくなかった。

 なんだか――『音楽をしたい』って気持ちを人質に取られて、奴隷にされているようで」

「……少し、分かる」


 実際、今年の自分たちの部活だってそれに近いものはあったのだ。

 本番がある以上、ちゃんとした演奏をしたいとは誰しも思うだろう。

 ただ、そこに誰かからの『強制』が入った瞬間に、その感情は別のものに変わる。

 今年のコンクールの場合は、それが部長だからまだ説得の余地があった。

 けれども、それが大人、しかも顧問の先生だったとしたら――


「練習は……すごく、怖かったです。動揺からうまく吹けなくなったり、体調を崩す部員も出てきました。……わたしも、ミスをしました。そのときそれを、運悪く顧問の先生に聞かれてしまって……怒られ、ました。もの、すごく……」


 部内では誰も、その行いを止めるものがいなくなる。

 もうその顧問は目の前にはいないのに。

 今この場で、怒鳴られているわけではないのに。

 それでもこんな風に、震えながらしゃべることになるのだ。

 その姿を見て、鍵太郎は歯噛みした。

 あのとき恵那が見ていたのは、ひょっとしたら前部長ではなかったのかもしれない。

 中学のときの顧問、さらにその当時の他の部員からの白い視線。

 それを、あの先代部長に重ねていたのではないか。

 だとしたら、彼女が感じていたあのときのプレッシャーは計り知れないものとなっていたはずだ。

 人数だけで、ほぼ倍の人間から見られていたことになるのだから――と思ったところで。

 恵那は、この話の最大の禁忌を口にする。


「そのとき、わたしは、せめても場の雰囲気をよくしようと、笑おうとしたんです。

 けれども、そうしたら顧問の先生に――こ……『媚びてるんじゃねえよ!』って言われて……あ、頭を、殴られ、ました……」

「……」


 その発言に。

 鍵太郎は自分の中の感情が、一瞬で凍りつくのが分かった。

 それがこの場で怒鳴り散らさないための、心の安全装置なのは理解している。

 けど、それでも。

 堪えきれない怒りは、学校祭のときのように顔に出ていたらしい。

 反応を確かめるようにちらりと顔を上げた恵那は、ぎょっとしたように後ずさった。


「ああ……ごめん。怖がらせる気は、なかったんだけど……」

「い、いいんです」


 手で顔を覆うと、後輩はただ単に驚いただけのようで、むしろ嬉しそうに頬を紅潮させて戻ってきた。


「だってそんな湊先輩だから、わたしは好きになったんですもん」

「……」


 そう言って、こちらを見上げてくる恵那を。

 鍵太郎は無言で見つめた。


「先輩が、先輩だけが、『それは違う』って言ってくれたんです。周りの人全員が、わたしがおかしいって言う中で、湊先輩だけがわたしの味方になってくれたんですよ。

 だから――そんな先輩だから、わたしは、大好きになったんです」


 そして、その前髪の隙間から見える瞳を。

 鍵太郎は今度こそ真っ直ぐに、見据える。



###



「……まずいわ」


 と、そこで。

 二人の話を隠れて聞いていた片柳隣花かたやなぎりんかは、眉をしかめてつぶやいた。

 恵那の話は、確かに同情に値するものではあるが――この流れは今の自分たちにとって、非常にまずい。

 あの、お人よしが服を着て歩いてるような男のことだ。

 情にほだされて恵那と付き合ってしまうということも、十分あり得る。

 万が一にもないとは思ったが、その万が一をやらかしてしまう可能性があるのが、彼の部長なのだ。

 だからこそ、自分はこうして付いてきているわけで――

 場合によっては無理やり止めに入ることまで、たった今検討に入ったところなのだが。


「大丈夫じゃないかなあ」


 あっさりとそう言ったのは、この尾行の発案者であるはずの、浅沼涼子だった。

 何にも考えてなさそうにクリームソーダをすする同い年に、少し苛立ちを覚えながら隣花は問う。


「……大丈夫って。どこがよ」

「んー。なんとなくだけど。野生の勘てやつ?」

「説明になってない……っ!」

「いや実際、そんなに心配しなくても、いいと思うんだよね」

「マジでさ。そこまで不安がる必要も、ないと思うんだよね」

「あんたたちまで何を……っ!?」


 そこに越戸ゆかりに越戸みのりまで加わってきて、隣花は顔を引きつらせた。

 このお気楽双子姉妹、状況を正確に理解していないのか。

 そう焦って言う同い年に、ゆかりとみのりは困ったように笑い、首を傾げる。


「ああ、片柳さんは湊のアレ、見てないもんね」

「そうだよね、あのことを知らなかったら、そう思うかもね」

「あのこと……?」


 彼女たちが自分の知らない何かを知っていることに、隣花は戸惑いを覚えた。

 そういえば咲耶も、何より光莉までもがこの事態に騒いでいないのが、そもそもおかしい。


「まあ、こういう感じになるかなーとは、薄々予想してたんだよねえ」

「……ふん。だったらとっとと終わらせなさいよ。あの子の傷がそれ以上、深くならないうちに」

「ちょっと待って。どういうこと……?」


 どうして二人とも、そんなに落ち着いていられるのか。

 自分以外の部員たちは、一体あいつの何を知っているというのか。

 そう思っていると、涼子が「湊はさ」と言ってくる。


「優しいからね。自分が失敗してきたことは、絶対人にさせたくないんだよ」



###



 彼女の話を聞き、目を見たからこそ思う。

 そう、だからこそ――


「……、野中さん」


 鍵太郎は、言い聞かせるようにやんわりと、恵那に否定の言葉をかけていた。

 意味が分からなかったようで戸惑った顔をする後輩に、さらに『先輩』として声をかける。


「違うんだ。『その感情』は違うんだ。

 誰かに救われたから好きになりました、なんて――その理屈は、やっぱりおかしいんだよ」


 脳裏によぎるのは、先々代の部長のことだ。

 とても優しくて、全部を許してくれて。

 だからこそ自分が好きになったと――思っていた、あの人。

 彼女のことを知らないから、恵那は自分に告白してきた。

 こんな、濁った自分に。


「……恩義と愛情を、履き違えちゃいけないよ。それは、俺も間違えたことだ。散々、間違えて――挙げ句、死にたくなるほど後悔した。きみにそんな思いをさせたくはない」


 あのとき屋上で大泣きしたことを、この後輩の目を見て思い出した。

 その瞳のほの暗さに、道理で見覚えがあるはずだ。

 恵那がやっていることはかつての自分と、ほとんど同じものなのだから。

 尊敬と自己愛を取り違えて、馬鹿みたいな勘違いをして。

 自分だって半年以上、生傷を抱えるような真似をしたのに。

 その上さらに、似たようなことをこの後輩にさせたら――彼女は本当に、『媚びた』ことになってしまう。

 ただでさえ傷ついている恵那にそんな烙印を押すのは、絶対に、死んでもごめんだった。


「それに……初めて話した日にも言ったよね。野中さんは、もっと自分を大切にした方がいいって」


 そして今日の自分は、どうやって彼女の好意を断ろうかと、頭の片隅でずっと考えていたのだ。

 部長だから、誰かと付き合ってる余裕なんかない――そんなことをこの後輩から告白されたときに、一瞬でも思ってしまった自分に、彼女を大切にすることなんてできるはずがない。

 同い年にも言われたが、本当に最低で。

 だからこそ、こんなやつと付き合っては、いけないのだ。


「……正直、今は部活のことで、頭がいっぱいなんだ。きっと、きみのことを一番に大切には……できないと思う。だから――ごめん。やっぱり、ダメだ。きみと付き合うことは、俺にはできない」

「……」

『……』


 そんな、どうしようもない返答を。

 恵那は、そして間近にいる他の部員たちは、黙って聞いていた。

 これは泣かれても、部活を辞められてもしょうがないほどの拒絶だ。

 だが、これより他に方法はなかった――そう思い頭を下げたままの鍵太郎に、正面から声がかかる。


「……じゃあ」

「……ん?」


 泣き出すでもない、怒り出すでもない。

 ただ純粋にこちらに質問してくる恵那のことを、鍵太郎は顔を上げて見た。

 彼女はやはり前髪の隙間から瞳を覗かせて、けれども真っ直ぐに、こちらを見つめている。


「先輩が引退したら、彼女の枠ができるってことですか」

『……えっ?』


 思いも寄らぬ後輩の問いに、鍵太郎をはじめ二年生陣から、驚きの声があがった。

 あまりに揃いすぎたため当人には聞こえなかったのだが、近くにいた部員たちは慌てて口をふさぐ。

 しかし聞き耳だけはしっかり立てて――その場にいる全員が、鍵太郎と恵那の会話に全神経を傾けた。


「先輩が部長になって、すごく忙しいのは分かりました。そんなときに付き合ってくださいなんて、ワガママだったと思います。ごめんなさい。

 でも――それなら部活を引退したら。そのときは、誰かと付き合ってもいいってことですよね?」

「いや、まあ……そういうことに、なるのか、な……?」


 今、引退したときのことなど考えられないが。

 自分が今回言ってきたことを総合すれば、そういう考え方もできなくはない。

 受験などもあるが、それと誰かと付き合うのとは、また別の話だ。

 そう答えると――後輩は照れたように顔を赤くし、しかし隙間から見える瞳を潤ませて、微笑む。


「わたし、諦めませんから」

『…………』


 先輩に見合うような女の子に、そのときまでになってみせますから――と。

 そう言う恵那に、あっけに取られて二年生たちは沈黙した。

 唯一、恵那と同い年の宮本朝実みやもとあさみだけが「その意気です恵那ちゃん! さあ、これは面白くなってきましたよ! ここからはさらに熾烈なアプローチ合戦が――」と騒ぎ出したが、それは早々に周りの先輩たちによって鎮圧された。

 そしてそんな場外乱闘を知る由もない鍵太郎の前に、注文した料理が運ばれてくる。


「じゃあ、そういうわけですから。ごはん食べたら、メガネ取りに行きましょう? 今の約束の証ですもんね。うふ。うふふふふ……」

「う、うーん……? まあ、野中さんが満足するまで、今日は付き合おうって思ってたけど……」


 これは、何か違うような。

 いや、これで合ってるのか――? 首をひねるが正解は出ない。

 しかし今日一日は、彼女とデートをすると決めたのだ。

 毒を食らわば皿までも。

 何だかさらに透明な黒さを抱えてしまった後輩の笑顔に、鍵太郎はその責任を取るべく、本日全てを捧げることを誓った。



###



 余談ではあるが。

 メガネ屋にて出来上がったメガネをかけ、視力の上がった鍵太郎に、つけていた部員たちは発見されることになる。

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