第36話俺の体調について
俺の体調について
異様に喉が渇く
頻繁に水を飲む
突然これまで飲んだこともなかったようなココナッツミルク などを飲みたくなる
炭酸も苦手だったのに手に取ってしまう
味はあまり感じない
待合室で母と一緒に夕食をとった時は 久しぶりに美味しく食べられた気がする ものの 本当に味を感じていたかと言われると ちょっと疑問
めまいがひどい
この事態になる一週間ぐらい前からメニエールが出ていた
クラクラっとして 起き上がれなくなったことがある
その時と同じような症状ではある
ただ視野狭窄もある
部屋で じっと寝ている ことが 増える
そんなことはしていたくないなと思うんだけれど 全然楽ではないんだけれど そうしてしまう
顔の皮膚が こわばる
唇がピリピリする
左側がひきつる感覚がある
スーッと 頭から血が引く感覚があったり 逆に言うと 頭を鷲掴みにされる感覚があったり
意欲が ない
何をどうしようと言う 意思がない
入院転院 看護介護 そのための 作業にのみ 体が動く
やらなくてはいけないことが多い
それに対しては 反射的に体が動くようだ
前後するが やたらと眠く生あくびが出る
これは 現状から逃げよう逃げようとする 意識からのものだろう
そして寝るときは うつ伏せで ありえもしない 妄想を繰り返してしまう
一番はこの事態が起こっていなかったら その次に この時期海を止めることができていたら そして 母の体が完全に回復する そんな妄想をしてしまう
ついで 何かしらの 流れで 巨額のお金が どんと入ってくる 幼稚と言うにも気恥ずかしい妄想ばかり が立ち並ぶ
そんなことは考えないに考えないようにと 必死に振り払うのだけれど 隙をついて 入ってくる
そもそもテレビを見る習慣がないので そういったもので気を紛らわせることもないし 待合室などでテレビを見ると あまりにも華やかで楽しげな映像に 打ちのめされてしまう
どこか何かで 綺麗に気晴らしができる そんなものがあれば 良いのだけれど
本当に繰り返しになってしまうけれど その気晴らしそのものを 母と一緒に してきたわけで
そうだね この20年 は色々あった
家の事情を 母と二人で 必死に気晴らしをしてきた 20年だったってことだ
だからもし今後気晴らしをする何かが見つかるとしたらこの20年で一切やってこなかったことになる
てなんだろうか
やりたいことは あらかた やってきたし そもそもこれまでやってきたことを やり続けたいという意思はあるんだ
だから苦しい
じゃあやればいいじゃないかと なるのだけれどそうではなくて一人で行っても何も楽しくないわけで 結局うるさく言ってる ように 母がいるということが 大事なんだ
そんなことをぶつぶつと言っていると 今度は指先までジリジリと 痛む
そういえば何だか 歯も浮いている気がする
そろそろ 仕事に行く
人が行き交う中に入る ことで 気を紛らわせることができればなあと 期待をする
どちらかと言うと現状を認識をさせられてしまい 苦しいだけなのだけれど
こんなに綺麗に 自分をぶん殴ってくる 自業自得も ねえよな
吐きそうだ
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