第18話ありふれた言葉だけれども 頑張るしかない

病院。

母、気丈。退院後のリハビリの話をする。俺よりも詳しい。頼りになる。

今月末の観戦、なんとかしたいと本人が前向きな言葉を口にするので、なんとか。

先生との面談 病状は安定 内科的な問題もは糖尿病諸々多少問題があるもののそれに気をつければ大丈夫とのこと

残ったのは麻痺のリハビリ

どれぐらいまで 回復 するかはこれからの頑張り次第

おそらくリハビリ病院1ヶ月から2ヶ月の入院になる

担当の方と話して 転院先の病院を決定

親戚筋に その病院の関係者の関係者ぐらいの人がいるので 頼んでみることにする

安心もできないし ほっともしないこれから先地獄のような日々が待っているのは確かなのだけれども それでも 頑張った先にはある程度の機能回復が見込まれると言う 先生の話に縋って 必死にリハビリ

スポーツ観戦の話をしたところ 先生も若い頃 少し好きだったらしく なんとなく盛り上がる 先生の方から選手の名前や名台詞が飛び出した びっくりするが こんなところでもこのスポーツには救われる がやはりそういう話は 母の気持ちを 追い込んでしまう材料にもなってしまうのでとても難しい

寝たきりになってしまうと言う状況を回避する道があるということは こんな日々の中で ほんの少しながら 本当に小さいながら 光明

どこまで回復するかわからない 同じ生活は戻ってこない けれども 後悔をしていても 気が変になるだけだ

だとしたら 頑張るしかない

ありふれた言葉だけれども 頑張るしかない

また 母と二人で プロレスを見に行く そのために頑張る

母を連れて待合室に 話していると 車椅子の おばあちゃんに声をかけられる

息子さんが遅刻しているので 車椅子を移動させてくれとの事

その後靴下もぬがせてほしいということなので 看護師のまねごとをしてくる

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る