第11話 わくわくパジャマパーティー♪ お風呂も有るよ!③
我が家の1階、リビング前の廊下。
早百合と違い、私はスマホ、携帯の所持を「まだ早い!」と許可されてないので、家の電話で。
『ねえ、りりな。今度の土曜日、空いているかしら?』
電話を替わると、耳元にはマイハニー早百合の萌え萌えボイス♪(お好きな声優さんの声で再生してね!)
『うちに泊まりに来ない? ふふ、お父さんたち出張でいないんだよ♪』
「ふぇぇ、そ、それって!?」
キ、キスし放題ですか!? 一晩中ちゅっちゅしてもOKってことですか!?
エロ娘とか発情娘とか言われても言い返せないけど!
私、すっかり早百合の唇の、あの柔らかさに夢中ですので♪
今日はお母さんとの分を入れても100回くらいしか百合キスしてないので、欲求不満なのだけど!
お泊りなら!?
「て、てか! もっとすごいコトも出来ちゃう!?」
はうっ! 早百合お姉さまに甘え放題!
電話越しに、早百合のからかうような小悪魔な声。
『ふふ、りりなは、ナニがしたいのかな?』
な、ナニって、それはもう。乙女として、言わされるのは恥ずかしいのですが!
うわ、我ながら顔真っ赤だし。
でも、言うね! 妄想しただけで胸がきゅんきゅんして、吐き出さないと暴発しそうなので!
「早百合となら! えっちなコトもOKです!!」
きゃっ言っちゃった♪
と、後ろでバサバサ、と。本が落ちる音。
「り、りりな、お前……」
「げぇっ、お姉ちゃん!?」
背後でファッション誌を取り落し青ざめてるのは、我が姉、宮野るりか! ノンケ!!
何なの今日は! 百合エッチな本読んで萌え萌えしてるトコロは見られるし!?
「い、妹が……遠い世界の住人になっていく!」
するるー、とフェードアウトしていくお姉ちゃん!
「お、お姉ちゃんこそ! 遠くならないでー!?」
※ ※ ※
……こほん。恥ずかしいところをお見せしました。
気を取り直して、早百合との電話の続き。
『ふふ、でも今回はあまり過激なのはお預けかな。ゲストもいるから、ね』
「ゲスト?」
二人きりじゃないの? 百合キスできないじゃん!?
隠れてでもするけどね!
『なんと今回は! ミルちゃんがお泊りに来るんだよ♪』
「な、なんですとぅ!?」
ミルちゃんが!? 銀髪に赤の瞳でロリロリ可愛い、あの美幼女天使ミルちゃんが!
私たちとお泊り!? 私たちと禁断の百合百合世界に飛び込んでちゅっちゅしたいですって!?
……あれ、誰か「そこまでは言ってない」とか言った?
「……てか早百合。いつの間に、連絡取り合うような仲になってたの?」
私、ミルちゃんの連絡先とか教えてもらってないんですけど。
ちょっとジェラシー。
この場合、早百合とミルちゃん、どちらに嫉妬してるのか。自分でもちょっとわからないけど。
何にせよ、私を置いて二人が仲良くなってるのが、あまり面白くないのです。
『ふふ、それは(腐女子的な)同志の絆ってことで♪』
すかさず早百合のフォロー。
『もう、妬かない妬かない♪ 今回は私とミルちゃんで、りりなのための特別企画も準備してるんだから!』
「特別企画? 私のための?」
な、なんだろう。なぜか嫌な予感。二人が私のために、なんて考えただけで胸キュンのはずなのに。
『ふふ、実は今も、準備の最中なの♪』
と、早百合が言った途端。
『アッー!!』
……電話の向こうで。なんだか男の人の野太い喘ぎ声が……聞こえた……気が、する、よ……?
ホモアダルトビデオ的な、そんな息遣いまで。
ま、まさかね。気のせいだよね。お願い気のせいだと言って!?
『こ、これはね!?』
慌てた早百合の声!
『も、もうすぐ秋だから! ゲイ術の秋だから! ゲイ術作品の鑑賞中なのよ!』
「芸術作品?」
『そう、ゲイ術作品! ふふ、りりなにも見せてあげるけど、詳しい内容は今度の土曜日のお楽しみだよ♪』
私の胸の中で、嫌な予感が膨らんでいくのだけど。
ま、まぁ、今は考えないようにしましょうか。
『とにかく、私とりりなとミルちゃんで、パジャマパーティしよ! 期待しててね♪』
そこで通話は終了。
「パジャマパーティかぁ、わくわく♪」
……お気に入りの下着を穿いていこう。
念のため、念のため、ね?
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