第32話 海外のお嬢様ミラと出会う

翌日、二人は別々に行動した。日本に帰るのは明日なので、今日は自由にしようと

決めた。


昴は部屋にいようと思ったが退屈なので

街に向かった。


海外を一人で歩くのも慣れていた。言葉も

問題はなく、食事もわりと良かった。


とりあえず買い物を済ませ、それを日本に

送り、カフェで一息つく。

その後は普通の観光をした。何か音楽に

関わる場所に行くと何かしらに巻き込ま

れるかもしれないので昴はそう言う所を

さけた。


夕方頃、昴はキレイな川が流れる所にある

ベンチで座っていた。


「やっぱ一人でこういう場所にいると

落ち着くな。でも、一人じゃ来れんからな

やっぱあいつといないと不便だな」


今までは一人で全部出来ると思っていた

が、出来ない事もあるのだと昴は最近

感じていた。


そうして、夜になろうとした時だった。


昴は別荘に戻ろうとした時だった。回りが

何か騒がしくなっていた。

後ろを向くと一人の女の子が走って来て

いた。その後ろには複数のスーツを

来た男達が追っていた。


そして、その女の子が昴を見つけ昴の

後ろに隠れた。


「お願い助けて!」

「フランス語じゃない。英語か。なんだ?

いきなり」

「あいつらに追われてるの。助けてくれたらお礼はするから」

「・・・安くないぞ」

「問題なし!」

「なら、助けてやる」


男達が昴の前に現れた。


「貴様、そこをどけ」

「悪いが、頼まれた以上、それは出来ない

んでな。どかしたいなら力づくで俺を

どかしてみな」

「なめるなよ小僧」


男達が攻撃してきた。昴はそれを全部かわし

一人ずつ反撃していく。


「悪いが手加減はしないぞ。俺は敵には

容赦しない」

「大人を甘く見るなよ!」


男達は警棒取り出した。


「そんなもんか。かかってきな。すぐに

片付けてやり」

「後悔するなよ」


一分後、昴は男達を倒した。


「すごいなお前。あたしと同じ歳くらいに

見えるのに大人を数人も倒すなんて」

「こいつらが弱いだけだ。それで、なんで

お前は追われてたんだ?」

「ああ、それは。ま、それより助けてくれたんだから、お礼しないとな何がいい?エッチな事はさすがに出来ないがそれ意外なら

なんでもしてやるぞ」


昴は少し思った。こいつ、最初にあった

頃のめぐみに似てると。


「なら、飯にするか。俺はそれ意外興味は

ない」

「お前がそれでいいならそうするか。あ!

あたしはミラだ。イギリス人」

「イギリスか。俺は霧島昴、日本人だ」

「お!日本か!あたし、日本も好きだぞ!」

「そうか」


そうして、昴はミラと一緒に食事に行った。

そのミラは驚かされた。昴の食欲に。

食事を終え、昴は街から離れた小さい公園に

移動して来て、ミラの事情を聞いた。


「なるほど。あんたもお嬢様か」

「あんたも?」

「ああ。連れと来てんだが、そいつも

お嬢様でな」

「そうか。それで、お前はいつ帰るんだ?」

「明日だ」

「早いな。せっかく会えたのに。なぁあたしと友達になってくれ。今度は日本にも

行くからさ」

「友達になるのは無理だが、まぁ交流ぐらいはしてやるよ」

「何で友達は無理なんだ?」

「それは今度説明してやるよ」


昴はミラと連絡先を交換し、別れた。

別荘に戻り、翌日。二人は日本に帰国

した。


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