第22話 初めてのアリーナライブへ!(客として)

とある日、夏休みたが、学校に登校する

日がある。その日は午前中だけなので

午後は皆遊びに行く。


いつもなら速攻で帰る昴だが、勇也達に

自分から声をかけた 。


「おい、今からカラオケに行くぞ」

「!?今、なんて?」

「二度は言わん。来るのか来ないのか」

「い、行く!皆、カラオケ行くぞ」

「まさか、昴君から誘うなんて」

「本当に。明日雨が降るかも」

「先に言っとくが、俺は歌わないからな」


そう言って昴達はカラオケに行き数時間

そこで遊んだ。やはり昴は歌わなかったが。


部屋に戻った昴はキーボードの前に座った。

前までは楽器はなかったが、めぐみの

スタジオにいた時に楽器買うかと言ったら

安部がそれならあげると言われもらった

ものだ。当然安部はうちでデビューする

と言う条件を持ってきた。安部はどうせ

いつものセリフで断ると言われると

わかっていたが、昴は考えておいてやると

言って安部は喜んで昴にゆずった。


そうして夜はイヤホンをつけてキーボードを

弾いていた。


そんな夏休みを過ごしている中、美夜の

ライブに向けてスタジオでリハーサルを

している昴。もう、会社の連中にも

覚えられ、受け付けの女性達からも

名前を呼ばれあいさつをされるぐらいに

なっていた。


その練習中に美夜からアニサマに行こう

と誘われた。当然昴はそれを知らないので

聞くと何万と言う人が集まり、そこでは

アニソンだけのライブで多くのアニソン

歌手や声優が歌うと言う。美夜はいつか

自分もそこに立つのが夢らしい。


人嫌いな昴にとっては行きたくない所だが

今の昴はライブをしたりしている。

めぐみの時でも何千と言う人の前でライブを

したのだ。だから今はそこまで嫌と言う

程ではなかった。


なので昴は美夜と一緒にアニサマに

行く事になった。美夜とのライブを

するのは夏休み最後の週末だ。


そのアニサマまではあと一週間あり

その間だもリハをやったりバイトを

したりした。


するとスタジオでめぐみと会ってめぐみから

アニサマに出ると言われた。


「マジで出るのか?」

「ええ。前に出したシングルがアニメに

使われてたやつでね。それが人気だから

出てほしいってね。で、まさか霧島君が

それを見に来るなんてね。しかも女の子と」


めぐみに話したらめぐみは何故か少し

怒っていた。


「まぁお前のライブも見るんだからそれで

いいだろ」

「ま、見て来れるからいいけど、出来るなら一緒にライブをしたかったわ」

「それは出来んな。今回のはフェスだろ?

素人が出れる場所じゃない」

「そうだけど」

「ま、俺がそこに立つ事はないだろうがな」


それがフラグだとこの時の昴は思いも知らなかった。


そうしてアニサマ当日、美夜と待ち合わせ

場所で集まり、その場所に向かうが

その道中ですでに多くの人が会場に向かって

いた。まだ朝なのに。


昴はめぐみに連絡し、控え室に入らせて

もらった。美夜はめぐみと初めて会い

あいさつをする。二人は特別にステージを

見せてもらう事になった。


ここはアリーナだ。何万と言う客が入る。

昴はその客席をステージから見た。


「こんなとこで歌うのか」

「そうだよ!歌手なら誰もが憧れるアリーナのステージ。ま、私にしたらここもただの

通過点だけどね」

「お前はどこを目指してるんだ?」

「当然、ドームよ!私一人で全国のドームを埋め尽くして、いずれ私がアイドルの頂点に立つ。それが私の目標よ!ま、今は別の

目標もあるけどね」


昴はそれから時間まで美夜と外で過ごし

いよいよライブの時間になった。


そして、ライブが始まると会場は異様に

盛り上がる。昴達は前の方の席だが

それでもステージを全部は見渡せない。


ライブは多くのアニソン歌手、声優が

代わる代わるし、そして、シークレット

ゲストでめぐみが登場した。それに客達

はさらにテンションをあげる。昴は改めて

めぐみは有名人なんだと再確認した。


そうしてライブは終わり、二人はめぐみに

あいさつをしてから解散した。昴はまだ

部屋に戻っ ても落ちつかなかった。

初めて感じたものに今までにない様な

感覚が昴を刺激していた。

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