第10話 霧島昴の音楽への道?

昴はめぐみに頼んでいた。


「わかったわ。でも、それならうちから」

「それはわからん。だから試したいだけ

だからな」


昴が頼んだのはライブ会場に連れて行って

ほしいと言う事だった。

まだ楽しむまでには行かないが、昴は

何かを変えようとしていた。


休日、めぐみと二人でライブハウスを

回る事にした。ライブは基本夕方から

なので、昼は秋葉を歩いた。


「お前、本当にCDとか出してるんだな」

「今さら!?私は超アイドルの!」

「大声出すとバレるぞ」


CDショップの中で大声を、出そうとして

いためぐみの口をふさぎ店の外に出る。

めぐみは変装しているので大丈夫だと

思うが、万が一気づかれたら面倒なので

昴が気をつけていた。


時間になり、ライブハウスに向かう。前は

ホールだったので広かったが、ライブハウスはせまいので昴は一番うしろに立っていた。


そうして二人でいくつか見回り、公園で

休んで行く事にした。


「どうだった?」

「騒がしいだけだったな。どれも勢いだけ

で、まともな演奏じゃない」

「まぁメジャーじゃないからね。最初は

あんな感じみたいだよ。でも、霧島君なら

もっとすごい演奏できるもんね」

「どうだかな。それより次は前の会場くらいのを見るか」

「それならプロのライブが見れるから

いいかもね。じゃ、じゃあまて二人で

行こう?」

「本当は一人がいいんだがな。お前がいた

方が便利だからな。まぁいいさ」

「期待してくれていいぞ!全部私がしてあげるんだからな」


めぐみは自分には何かをあげる事ぐらいしか

出来ないとわかっていた。それからめぐみは

昴を自分の家に招いて食事をし、めぐみの

部屋で少し休んでいた。


「霧島君、ピアノ、聞かせて」

「断る」

「お願い!ちゃんと対価は出すわ」

「安くないぞ!」

「わかってるわ。私とデート出来る権利を」

「いらん」


そう言いながらも、昴は演奏した。少しして

昴は帰った。一人で帰るつもりだったが

めぐみが送らせると言いしかたなく車に

のった。当然、リムジンで。


部屋につき、昴は初めてCDを流した。プレイヤーも持っていなかったが、秋葉で

買い、ついでにめぐみのCDも買ってそれを

聞いた。


「さすがに声はいいみたいだな。こいつの

歌を聞いて、何千の奴らが楽しむのか。やっぱ、俺には無理かもな」


昴は音楽を止め、眠りについた。


翌朝、昴は誰よりも先に学園に来て、音楽室でピアノを弾いた。


放課後、いつもの様に勇也達から遊びに

行こうと誘われる昴。いつもなら0秒で

断るが、この日はバイトも休みだった

ので誘いを受けた。勇也達は驚いたが

昴の気が変わらないうちにと、昴を

連れて行った。


ゲームセンターや、凛達の買い物等に

付き合い、最後はカラオケに入った。

昴は初めてカラオケに来た。


「霧島君は歌はないの?」

「俺が歌と思うか?」

「そうだけど、せっかく来たんだし」

「そうだぜリーダー」

「誰がリーダーだ!俺は歌わん。お前ら

で勝ってにやれ」

「しかたない。じゃあめぐみちゃんの

歌で盛り上がるわよ」


凛達はめぐみの歌を歌って行った。結局

昴は歌はなかったが、こう言うバカ騒ぎも

悪くはないかもとも思った。


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