第3話 ゴミ捨て場は今のオレにとって宝の山です

「あった、ここか……」


 街の人に言われた通り、ゴミ捨て場にやってきたオレはすぐさまそこに捨てられたアイテム達を手に取る。

 折れた剣。穴があいた盾。中身のないポーションの瓶。使用期限が切れた毒消し草などなど。

 ついでによくわからないゴミとかも片っ端から手に取り、オレはスキル『アイテム使用』を使っていった。


「アイテム使用。アイテム使用。アイテム使用っと」


 次々とオレが手に持ったガラクタやゴミが手の中から消えて、オレの体内へとその光の粒子が入っていく。

 やはりそうだ。

 オレがスキルによって使用したアイテムは全てオレの体内へと変換されていく。

 そして、オレの予想が正しければ――


『新たなスキルを獲得しました。スキル:武具作成、スキル:薬草作成、スキル:毒物耐性、スキル:鉱物化』


 おお、なんか色々手に入れたぞ。

 予想通り、オレが持つ『アイテム使用』というのは文字通りアイテムを使用するだけではなく、そのアイテムのあらゆる成分を取り込み、それを『スキルとしてオレの中に還元』する能力のようだ。


 うわー、これ滅茶苦茶チートじゃね?

 というか、言ってしまえばこのスキル一つでオレあらゆるスキルを取得できるってことじゃね?

 もちろん、スキル取得にはそれ相応のアイテムを手に入れて、それを使用し取り込む必要があるんだろうけど……。


 にしてもこの時点で既にスキルの数六個かー。

 王様がスキルは一人一つって言ってたが、その大原則を破るオレの『アイテム使用』やばくね?


 と、それはそうと先ほど手に入れたスキル。前半は分かるが後半がよくわからないな。

 毒物耐性ってなんだ? とよく見たらゴミの中には明らかに腐った薬草やポーションなども混じっていたようでオレはそれらも構わず使用していたようだ。

 な、なるほど。体内に毒物を取り込んで、それを解析して毒物耐性のスキルに変換したのか。

 しかし、このスキル:鉱物化とはなんぞや? と思わずスキルの説明を見る。


 スキル:鉱物化 ランク:B

 効果:体を様々な鉱物に変化させる。最初は腕や足などの一部分を岩のような鉱石に変化可能。

 レベルに応じてこのスキルの効果も上昇し、全身をダイヤモンド並の鉱石に変化させ、自由に動くことも可能。


 おいおい、マジかよ。

 このスキルも相当チートじゃねえかよ。

 最初は一部分を岩くらいの硬さにしか出来ないみたいだが、最終的には体全体ダイヤモンドとか硬すぎだろう。某白ひげ海賊団の隊長かよ。

 しかし、ランクは先ほどの金貨投げよりワンランク下のBなのか。

 あー、でもそうか。金貨投げは相手がどんなに強力な防御系スキルを使っていてもそれを貫通して固定ダメージを与えるって言ってたもんな。たとえダイヤモンドで覆われ、物理攻撃無効状態でも金貨投げの方が上ってことか。まあ、金貨っていうある意味、最も貴重なアイテムを消費して使うスキルだからな。それくらい強くないとおかしいか。

 そう思いながらオレは他のスキルの確認もしっかりと行う。


 ふむふむ。武具作成はオレが取り込んだ武器や防具を参照にそれを作り出すってことか。薬草作成も同じような説明だ。

 ってことはさっきオレが取り込んだ錆びて折れた剣とかも作れるのかな?

 そう思って『スキル:武具作成』をイメージするとオレの右手に瞬時に新品の剣が現れた。


「おお」


 見ると『武器:ロングソード』と表示が出た。

 なるほど。まあ、定番の武器だ。おそらく、ここに捨てられているのはほとんどがそのロングソードなのだろう。

 ということはレアな武器を作成するとなると、それを手に入れて『アイテム使用』によって取り込む必要があるみたいだな。

 ふむ。この武具作成と薬草作成は今のところ、普通の品物しか作れないが、これはこれで重宝する。

 なによりも買い物の手間が省けた。

 これだけでもかなり大きい。というか、ぶっちゃけこの二つのスキルが当面のオレにとっては一番の『当たり』かもしれない。


 そうしてオレは一通りゴミの中から使えるアイテムを使用し、もうこれ以上スキルが増えないのを確認すると、もといた街の通りへと戻っていくのだった。

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