第38話 温めてあげる
はるは。
超のつく冷え性で。
冬になると手足が氷みたいになる。
ある日。
サイドテーブルに指輪を置いて、ベッドに入ると、はるは日高の体に足をぴとって寄せた。
「わ、冷たっ」
「ふふっ」
はるが笑った。
「手も冷たいよ」
日高の耳もとに、手のひらをくっつけた。
「こんなに冷たいの?」
「毎年だから。冬はね」
「そうなんだ………。じゃあ、温めてあげる」
日高が、はるの足を自分の足の間に入れて。
手のひらを自分の胸元に引き寄せた。
「あったかーい」
「私、体温高いから」
日高は
その日から。
毎晩のように日高が、はるの体を温めてあげるようになった。
ケンカをした時は。
温めるだけ温めてあげて。
ふいっと横を向いちゃうんだけど。
何かそんな時には。
(横向いちゃう時が一番カワイイんだよなー)
なんて。
ドSぎみに、はるは思ったりしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます