第47話 電車と金魚

透き通った朝日が射した。ちょうど金魚鉢に水を満たしたように、この満員電車も光で一杯だった。自分にはないはずの鰓呼吸をしている気分になる。足は鰭のように軽い。金魚のはずの私は制服を着て電車に乗り、どこかへ行こうとしている。架空の尾鰭を揺らしながら、私は外を眺めた。青空が浮いていた。

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