第42話 呼吸

私は部屋の中で一人座っていました。呼吸はあまりに微かで、空気は何も動いていないように感じました。窓の外は静かでした。いつもの景色が見えます。私は読みかけの本を手に取って、音のない部屋の中でページを捲りました。日はゆっくり沈みました。誰も知らない呼吸が波になって揺れていました。

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