第35話 春へ
桃色の綿雲は大きな空を漂っていた。窓の外には時の止まったような長い夕暮れが流れていた。私は目を閉じてあたたかい光を胸に感じていた。鼓動は静かだった。冬から春へ変わるころ、幻のような時間の狭間で、私は新しい芽生えを感じた。いつもの街中を通りすぎてゆく風は、虹色に淡く透き通っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます