第20話

 それから俺は風呂に入り、まだ荷解きしてない部屋に向かった。


 俺の部屋は一階で寮母さんの正面にある。

 中は意外と広く、落ち着いたデザインだった。

 基本は木製だ。


 俺はベッドに飛び込んだ。


「はあー…………。大変な一日だった…………」


 正直これから女子生徒たちとうまくやっていけるか不安だ。

 この寮の子たちは少し変わっている。


 桃音は元気すぎる。

 由比はしっかりしてるが少し冷めていた。

 風香は恥ずかしがり屋だ。

 クレアは被害妄想が激しい。


 とにかく一筋縄ではいかない。

 

 そしてなによりあいつらは俺になにか隠している。

 そんな気がした。


 寮母さんも聖水がどうこう言ってたし。

 聖水ってたわわの女神の伝説に出てくるのだろ?

 たしか飲むと元気になるんだっけ?


「はは…………。まさかな…………」


 あんな伝説が本当にあるわけがない。

 まあたしかにこの学園の生徒達は巨乳揃いだ。

 その中でもこの寮に住む四人は見たところトップクラスに大きい。


 でもそんなのただの偶然だ。

 きっと理事長の趣味だろう。

 自分が爆乳だからって同じような子を集めてるんだ。


 俺は適当に理由をつけて自分を納得させた。


 そして明かりを消し、眠る。


 さあ、明日もがんばるぞ。


 ………………………………………。

 ……………………………。

 ……………。


 あれ?

 なにかがおかしい。

 ベッドが揺れている。


 それにこんなにふわふわしてたか?

 ふわふわの奥はぷにゅりと柔らかい。

 なんだか懐かしさすら覚える。


 俺が目を覚ますと、目の前は綿菓子みたいなもふもふがあった。


「なんだこれ?」


 よく見てみると俺が乗っていたのは大きな羊だった。

 

 羊の前にはガウンを着た寮母さんが歩いている。


「起きてしまいましたか」

「こ、これは一体なんですか?」

「……ついてから教えます」


 寮母さんは階段を下に降りていく。

 羊はそれに続いた。


 そして俺はわけもわからないうちに大浴場の前にある部屋へとつれられた。

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