第13話

「伝説?」


 俺が聞き返すと風香は頷いた。

 胸がたゆんと揺れる。


「この土地の守り神であるたわわの女神は女性の体を……、その……、発育させると言われているんです」


 風香は恥ずかしそうに大きな胸に手をあてた。

 押し付けると谷間に手が沈んで見えなくなる。


「発育?」

「はい。この土地に住むだけで女性の胸は発育するんです。それでも普通は世間より少し大きいくらいなんですが……。稀に『女神の加護』を受ける人が出てくるそうで。そうなると発育の速度もあがり、色々問題も出てくるんです」

 

 風香はため息をつく。

 なんかまるで体験したような言い方だ。


 次に由比が嘆く。

 面倒そうに腕を組むと胸が強調された。


「大きくなるだけならまだいいんだけどね」

「そうそう。そのあとが大変だよねー」


 桃音もさっきより暗めだ。

 恨むように自分の胸を揉む。


 俺は話についていけない。

 よくわからんが、巨乳は巨乳で大変らしい。


「あ、あくまでも伝説なんだろ? ならあんまり気にしないでいいんじゃないか?」

「まあ、そうですが…………」


 風香は寂しげに胸を揉んだ。

 柔らかそうな胸に指が食い込む。


「その加護があるとどうなるんだ?」

「加護を受けた女性は『たわわの巫女』となり、この土地を栄えさせることを宿命付けられます。一節には子孫繁栄のための『聖母』になるそうです。その他にもたわわの巫女が与える聖水を飲むと元気がみなぎるとか、色々な逸話があるんです」

「なんかありがちな話だな」


 俺は苦笑いする。

 この手の話じゃよくあることだ。

 ありもしないことを誇張して伝える。

 この伝説もそんなものなんだろう。


 なのに三人とも急に暗くなった。 

 疲れてるのか?

 俺も初日から色々あったし、そろそろ切り上げよう。


「よし。今日はこれぐらいでいいか。じゃあ。最後に寮を案内してくれ。これから俺はそこで暮らすことになるからな」

「寮ってどの寮?」


 桃音が首を傾げる。

 多和輪学園はたくさんの寮があり、そこで女子生徒たちが暮らしていた。


「えっと、たしか桃源寮とかいうはずだけど」


「「「えっ!?」」」


 三人はなぜか驚いている。


「ん? どうかしたか?」


 三人は顔を見合わせた。

 そして風香が答える。


「そこ、わたし達が住んでるところです」


「……………………………………………………へ?」

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