異世界に行く方法その62

「まてまて、貴様等人間は鬼畜か? 疎開船を攻撃するなんぞ。いくらなんでもやりすぎであろう!」



 三人は部室でテレビを見ていた。戦争時代をテーマにしたアニメが放映されていたのでそれをしばらく視聴しているとアズリタンが疎開船を攻撃する潜水艦に吼えた。



「まぁ、この頃は戦争法なんて守らない国の方が多かったろうからな。結局戦なんてもんは戦争をしている連中より、一番末端の市民やらが被害を被るって事やろーな。しかし魔王サマが殺しあかーん! みたいな事言うねんな」



 テレビで説明されている当時の兵器の破壊力を見ながらツィタニア、アズリタンも戦々恐々としている。



「ドラゴン、いえ神々の戦いでもこれほどの被害はでませんよ!」



 それにアズリタンも無言で頷くのだ。それに水を差すようで悪いなと思いながら宗麟は二人に補足した。



「これさ、70年以上前のお話やねん。最強兵器を使ったら1000万人は瞬時に灰にするってネットに書いとるわ。十倍以上の破壊力らしいの……魔王サマ、この世界と戦争する気があるなら、まぁ覚悟しいや」



 宗麟の言葉に震えながらアズリタンはツィタニアを見るが、ツィタニアは視線を逸らす。魔王アズリタンも精霊王ツィタニアも自分の世界に存在する魔法、およびドラゴン等の最強種族、はたまた神々と呼ばれた存在。それすらも宗麟の世界にある兵器は焼き尽くすであろうと理解したが……一つの疑問を覚えた。



「小僧、これだけの力があるのであれば余達の世界に行く方法くらいは確立されておらんのかえ?」



 アズリタンの質問にツィタニアは「あっ!」と気づく。もしそれが可能なのであれば……今テレビで表現されている死の荒野と化した情景が自分達の世界において再現されるだろうと……



「そういうこっちゃな。二人にはありがたい事に魔法っちゅーもんや、空間転移に関しては俺らの世界はあまりにも原始的で不可能と言われとる。せやから、方法を俺らで見つけて二人は無事帰還。この国は異世界の事は知らん。まぁ俺は知る事になるけどな。ちゅー事で今回は異世界に行く為の日本のパワースポットに行ってみようとおもいまーす!近いところで神田明神やな!」



 三本の御柱として有名な東京随一のパワースポット。縁結び、商売繁盛、除厄災とそれはそれは御利益満載である。

 三人は五円玉を投げて神頼み、今後異世界に行く為にその始まり。



「ここからリスタートですね!」

「うむ、一から、いやゼロから……」

「やめろ魔王サマ、それ以上は言うな」



 人間、精霊王、魔王の三人は寒空の中、ぜんざいの餅を喰いながら寒空の中で宗麟は言った。



「戦争なんてせんほうがええやろ? まぁ二人ともよく考えときや」

 戦争の不毛さを宗麟の世界で知る二人。

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