第273話 振り返れば、こちらを見ている。
私が二階から降りて行って、わあスコちゃんだかわいいな! と撫でようとするとたたたっと二階へ上っていってしまう彼女ですが。
必ずてっぺんで立ち止まる。
後ろ姿を見せながら、耳だけでこちらをうかがっています。
おやおや、私は行っちゃうよ? いいのかな。
ちょいと壁の向こうへ姿を隠し、5秒後に覗いてみると、視線がね。
こう、目があってしまうの。
でも、そうしているとまたふいっと向こうを見るからまた姿を隠して5秒後。
今度は階段を降りかけておりました。
目があうと立ち止まってふいっ。
姿を隠して5秒後、目があいます。
だけどまたふいってするから、隠れます。
5秒後、彼女は階段にお腹をつけてじっとこちらを見ていた。
もちろん、目があうとふいっ。
隠れた5秒後にはこちらを見ているから目があう。
しかし、すぐにふいっ。
猫は空気でしゃべるんだけれども、これはどうやら、私に上がってこいと言ってるなあ。
そう思いました。
思いましたけれども、眠たいので寝ました。
良く憶えてないのだけれど、翌朝足を噛まれたような気がします。
素直に甘えてくれよ、ツンデレか。
すっごい笑うけれども、すっごい痛いから。
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