第230話 2020/06/25/木 転がる癖。

 こうしてPCにむかっていると、どこからか「むむむむ」ってくぐもった声が聞こえる。

 何かと思って辺りを見回すと、ちょうど座っているイスの下に、ごろーんとスコちゃんが横たわっている。

 これまた飼い主のマネなのか気になるところだ。


 いうことなしの幸せなのだ。

 スコちゃんは私の邪魔は基本的にしない。

 しかし、母と祖母には別である。


 出かけていた母たちが、キッチンのテーブルに着くと、ぱっと登って、テーブルに寝っ転がる。

 母が苦情を言ってくるが、そんなの知らんがな。

 スコちゃんは、きっと母たちと仲良くしたいんだと思う。


 前からそうだったじゃないの。

 スコちゃんの身柄を引き取りながら、ちらりと思う。

 抱っこする口実ができて、私はうれしい。


 ヘソ天もごくごく自然にするし、かまってちょうだいの仕草や、ごはんが欲しいときの「お皿の前にお座り」も、とても可愛い。

 ただ、この頃、キッチンに立っていると、前脚を伸ばしてきて、ふくらはぎを爪でぱりッとしてくれる。

 痛いので問答無用で爪を切ってあげた。


 今日もまた、彼女と一緒にいられると思うと、楽しい気分になれる。






 9

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る