第171話 2020/04/04/土 じゃあ、お風呂行こうか。
かわいいかわいい、スコちゃんが、洗面所の上に乗って、蛇口に背中をこすりつけんばかりにアピールしてくるので、さっとエアコンを30℃に設定してマイクロ雑巾(スコちゃんよう)をとってまいりました。
なにって、スコちゃん、洗われたいみたいだから。
素早くお湯を洗面器に張って、温度が下がるのを待つ。
動物病院の受付のお姉さんは、猫が「豹変することが」あると言っていたけれども、そんなことはなく……招かれるままお風呂場に入ってきて(強引だったけれども)、おとなしくお湯をかぶりました、スコちゃん。
ドアを開けると、てってってーっと逃げてゆくけれど、マイクロ雑巾、活躍中。
あっというまに、半がわきというか、半濡れというか。
やっぱりペットショップ出身だからかしら。
慣れっこのようです。
飼い主はトラウマもちで、ベッドに突っ伏すことになりましたが。
別に、歴代のお猫様たちに、お風呂でひっかかれたとか、そういう話はどうでもよくて。
昔飼っていた、かわいいメスネコを近所のお兄ちゃんたちにいじめられて、追い払ったのに、なぜか自分もムラムラとしてきて、神社の水道で洗ってしまった。
水責めよね。
もう、二度としません。
ごめんなさい。
スコちゃんを見てると思いだすんです。
無抵抗な子猫を、水道カランを全開にして、洗ってしまったことを……。
ごめんよー。
ごめんよー。
後悔しても、もう遅い。
かわいそうに、かわいそうなことをした!
(´;ω;`)ウゥゥ
その子、そんなことをされたのに、私になついていて、私はそんなことをすっかり忘れて戯れる毎日だったわ。
だけれど、妹が生まれることになって、両親が夜中「捨ててきて」「……」と話し合っているのを聞いてしまった。
次の日、私のメスネコは消えていて、もうどうすることもできはしない。
帰ってきたのは2週間後。
なのに、泣いて抵抗する私から、再び猫は奪われ……。
私がいけないんだ、ってすごく悲しくてショックだった!
スコちゃんといると、それを思い出すの!
おなかの模様が、そっくりで、生まれ変わりかと思うから!
お願い、自衛して!
スコちゃん……;;
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