第136話 最高の目覚め!

 今朝は起きられなかったんだった。

 母がごはんがどうとか、言っているのを聞いたけど、やっぱり眠くて。

 で、11時AMにちょっと意識が浮上して、で。


 ほわーん。

 気のせいだろうか。

 肩のところがあったかい。


 夢か……。

 夢でもいいや……むにゃり。

 で――で! 起きたのが午後3時! うがー。


 なんですやすや眠っちゃってたかな! 文章修行の途中だったのに!

 ソファですうすう。

 そして、左肩にはあったかくてやわらかいものが、上下していた!



 スコちゃん!



 あったかいはずよ。

 寝心地抜群!

 すぐそばに、スコちゃんの体があって、一緒に眠っていたんだもの!


 いいかげんにごはんを食べなくちゃと思って、黙って抜け出てきたら。

 夕べのおかずの、からあげ棒の残りを食したところで、スコちゃんが顔をあげるのが見えた。

 やーん、起きちゃった。


 私、レタスと魚のフライをもぐもぐ言わせながら、ソファへ戻っていくと、こてり、と先ほどのように横たわった。

 スコちゃんのぬくもりが、たまらなかった。

 かわいいかわいい。


 けどまあ、目が醒めた以上はしなくちゃならないことがある。

 スコちゃんもごはんを食べに行ったことだし、キャラクター作成の表を創ろうと、コピー機をがたがたいわせた。

 完全に目が醒めている。


 一階へ行ったら、スコちゃんがついてきて、顔を洗っても、本を片付けていても、PCを打っていても、「うるにゃぁん」とご挨拶してくれるから、私も鼻にかかった声で「どうしたのぉ?」と手を伸ばす。

 スコちゃんの冷たく湿った鼻が、指先に触れる。

 さあ、今日はどうやって日を過ごそうか。


 目覚めが最高なんだから、なにごともうまくいくはずである!






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