第24話 2019/11/17/日 スコちゃん怒る

 スコちゃんが怒った。

 廊下とキッチンをどたばた走り回って、部屋に帰ると窓辺でつんとしているから、いつもと違うなあ、と思いました。

 カラーボックスの上で、丸まっているから見たら、険しい目つきでにらんできた(目をそらす私……)。


 なんか、なんかな。

 今日、小学校で行われる祭りに行ったんだけど……私、ちゃんとスコちゃんのお土産を買ってきたのよ?

 パールピンクのビーズでできたまあるいキーホルダー、小さい鈴つきの。


 一時はくわえて持ち去ろうとしたり、少し転がしてみたりしてたんだけど、結局関心がなかったみたいで。

 しかたなく、ドアノブの飾りにした。

 スコちゃんと私の記念に。


 今からなんだと思われるかもしれないけれど、スコちゃんが死んだら、火葬にして、骨壺に一緒にいれてあげるのだ。

 だから、ぜひ楽しく遊んで欲しかったのに……。

 素材が悪かったのかな……。


 ううん、問題はそこじゃない気もする、し、思い当たること、あるんだ……。

 妹親子が家に来て、どったんばったんボールやキーボードでちゃんちゃん鳴らして遊んで行ったの。

 それはいつもの光景だったんだけれど、スコちゃんにとっては初めてのこと。


 彼らが帰っていってから、部屋をのぞいたら、嘘みたいに普通だったから、油断してた。

 しかし外部から来た人間の匂いは、そこここに残ってしまうのだった。

 ばたばたと玄関とキッチンを行き来するから、いつものハッスルだと思ってたのに……。


 なんか、ご機嫌損ねちゃったみたい。

 ササミをあげても、解決しない。

 これはスコちゃんの問題であって、我々人間はどうしようもないことだから。


 でも、これからは、妹親子にもうちょっと注意してほしいと伝えよう。

 甥っ子がかわいくても、スコちゃんの精神衛生上、よくない部分があるから。

 あと、においは『グルーミング』スプレーでお手入れして、スコちゃんの気に障らないようにしよう。


 換気もよくして。

 キッチンに入ろうとしたら、一時トイレに隔離するとか、方法はあるんだ。

 賢い飼い主になろう。


 ちなみに、そっとしておいたら、機嫌は直りました。

 にゃんこって、気分が変わりやすい。

 良くも悪くも。


 悪いことないか。

 そんなところも好きだし。

 ダイスキ、大好き。


 のどを鳴らしてベッドに乗ってくるから、すかさずブラッシングをしてあげた。

 いつもより長めに。

 スコちゃん、なぜかブラシを噛み噛みするから、なにか気にかかるのかと思うが、自分の毛を食べてただけだった(なんだなんだ)。


 今はクッションの上で、くつろいでくれてます。

 ウス! アネさん、よろしくお願いしまっス!





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