第二十五話 イポモエアで芋けんぴ
先日購入したイポモエアを使って何を作ろう? 食べた感じは完全にさつまいもの味わいだった。そうなるとさつまいも料理なら何でも出来る可能性が高い。屋台とかを巡った感じでは焼き芋、スイートポテトケーキのような焼き菓子を見かけた。あとクッキーもあったな。
日本人的に思いつくさつまいもスイーツといえば大学芋と芋けんぴ!!
よし、芋けんぴを作ろう。どちらも好きな菓子ではあるが、芋けんぴのあのカリカリとした食感が好きで、スーパーで特売を目にしたら迷わずカゴに入れるほどだったのだ。異世界に来てから長らく食べていない。思い出したら無性に食べたくなってきたぞ。
まずは試作からだな。いもけんぴは作ったことはないけれどレシピはタブレットに入っているから作ろうと思えば作れる。
俺はキッチンに立ってレシピを見て食材などを用意する。イポモエアをよく洗ってから細切りにしていく。細切りにしたイポモエアを水にさらして灰汁を取る。これはイポモエアでもやる必要があるかどうかわからないがレシピ通りにやってみる。
水から上げたイポモエアの水分をキッチンペーパーでよく拭き取っておく。これは油はねを防ぐためだ。油と水では沸騰する温度が違う。油が200度で水が100度。油の中で高温になった水が水蒸気になって熱膨張して爆発を起こすのだ。
フライパンに油を高さ2cmほど入れて切ったイポモエアを入れてから中火にかける。細かい泡が出てきてから8から10分ほど揚げる。
そして一旦フライパンを火からおろして油の中にイポモエアを入れたまま30分ほど冷ます。
そして再び火にかけて中火で二度揚げする。3分ほどで泡が出てくるので、そこから4から6分ほど揚げて全体的に薄く黄金色になったら油から上げて油を切る。
二度揚げすることでカリカリの出来上がりとなる。
ステンレスのバットにクッキングシートを敷いておく。出来上がった芋けんぴを置いておくようだ。
揚げ物に使ったフライパンの油は再利用するためにオイルポットに移しておく。空いたフライパンで砂糖、塩、水を中火で煮詰めてみつを作る。砂糖が溶けたところで弱火にして揚げたイポモエアを投入してみつを絡める。水分が飛んだところで火を止めて、みつを絡めた揚げイポモエアをバットにくっつかないように並べて冷ます。
これで冷めたら出来上がりだ。出来た芋けんぴを試食してみる。
カリポリ、カリポリ、カリポリ、カリポリ、カリポリ……。
「やべぇ!! こいつは止まらないな。うっかり全部食べる勢いだったよ。これなら売れそうだ」
上手に出来たので俺はニヤニヤしながら後片付けをした。
参考文献
極細『いもけんぴ』の作り方【秋の自家製スイーツレシピ】
https://www.orangepage.net/ymsr/news/daily/posts/5774
水と油の性質を理解、揚げ物をカリッと揚げるコツ/キッチンは実験室(37・上)
https://athleterecipe.com/column/20/articles/202004130000365?page=2
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