第200話 接近④

振り向くとそこにマイが裸で立っている。


「えっ?何?どうした?ビックリしたなぁ」


俺は、慌てて前を隠す。


「何で隠してるの?」


「あ・・・いや、何となく」


「一緒に入ろ」


「誰か来たらどうすんだよ」


「男湯には女性が入っても誰も文句言わないわよ」


「いや・・・まあ確かに・・・」


(ほんとかな?)


「さっ!入ろうよ」


「うん」


俺は、タオルで下半身を覆いながら入る。


「今更隠してどうすんのよ~」


大声で笑っている。


「そっか・・・」


「もう全部見たんだから、隠さなくてもいいじゃない?」


「うん・・・」


「貸切りだあ~」


マイは、全身あらわな姿で入って行く。

俺は、その後に続く。


(調子狂うなあ)


湯煙の中に浮かぶ彼女の姿は、妙に色っぽい。

後から俺も湯船に入る。


「もし誰か他の男が入っていたらどうするつもりだったんだよ?」


「だって籠に一人も着替えなかったから」


「あ・・・なるほど」


(しかし、ここで誰かが入ってきたら驚くだろうなあ)


こういう時は、女のほうが肝が据わっているのかもしれない。


「あ~温泉は気持ちいいわねぇ」


俺は、マイの隣で背伸びしながら言う。


「ほんと気持ちいい、はぁ~極楽じゃあ」


「じゃあついでにもっと極楽にしてあげようか?」


「ん?」


「ここに座って」


そう言いながら手でポンポンと岩のところを叩く。


「は?もしかして、ここで?」


「そう、はやく~~」


「マジかよ」


「なんか刺激があっていいじゃな~い」


「刺激というか、気になって立たないよ」


「そうかしら~ほら座って」


俺は、言われるがまま座る。

マイは俺のモノをくわえる。


「ほら~元気になってきた~」


「・・・・」


「まだまだ若い若い」


「・・・・」


「何か言いなさいよ」


言葉が出ない。


(こいつ、うまい)


「どうしたの?」


「・・・」


「痛い?」


「いや・・・その逆」


(さすがだ・・・)


「さあ~準備いいみたいね~君のジュニアは」


そういって立ち上がり手をついて俺にお尻を向けた。


「きて」


マイは、俺に身体を求めてくる。


(エロ全開だな。今、誰か来たらどうしょう)


不安を感じながらマイのペースに巻き込まれる。

妙に刺激的で興奮する。


「イキそうになったら言ってね」


「ん?どうする?」


「ここに出したらお風呂汚れちゃうでしょ?」


「うん、そうだね」


「私が、口で受け止めてあげるから」


「・・・・」


マイと体を合わせてみて思ったのだが、今まで味わったことないくらい官能的。


(これって床上手っていうのだろうな)


これが最終的に客を惹きつけるのか?

容姿端麗、気づかい、やさしい思いやりのある性格、テクニック、それだけではない。


(言葉使い・・・?)


俺は、この先その謎をずっと追い求める事になるのかもしれない。


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