第2-4話

「ロボット……、弓波さんでも、そのロボットには勝てないのか……」


「ほ、本社を踏み台にしてこなきゃ、ここの非力なサーバ群でも全部防げるんだよう。それに侵入されてもハニーポットに誘導したり、防御パターンを変化させたりして、被害は3%以内に押さえ込んでいるんだからね」


 香那のつぶやきを聞いた水智は、むきになって主張した。


「なにか怒ってる? 弓波さんちょっと怖いかも」


 香那はそう言って、わずかに後退あとずさる。


「えーん。怖いのは僕の方なのお」


 どうしてそうなるのだろう。


 仕事は増える一方だし、偉そうにしている人達はなにも分かってくれないし。


 いっぱい我慢がまんしたから、少しくらい泣いても良いよね。

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